「自分は負けることに慣れていない」
6年ぶりのプレーオフ進出に向け、目の前の1勝を積み重ねていかなければいけないレイカーズ。だが2月23日には、敵地とはいえアンソニー・デイビス抜きのペリカンズに115-128で敗れ、西カンファレンス9位のキングスとは2ゲーム差、8位のクリッパーズとは3.5ゲーム差に広がってしまった。この状況を受け、レブロン・ジェームズがチームに檄を飛ばした。
「敢えて言わせてもらう」と前置きした上で、レブロンは次の言葉をチームに投げかけた。
「こういう話をするのも微妙だけれど、ある場所にたどり着いたことがなかったり、どうすればたどり着けるか分からない状況では、難しい立場に立つことを恐れてしまう。苦しい状況であっても、楽な気持ちでやれるようにならないといけない。チーム全体がそういう状態という話ではなくて、そういう風に見えてしまう時があるということ。苦しい状況に身を置くことを恐れているように見える時がある。自分たちが快適にやれるゾーンから抜け出すのを恐れているように見える時がある。試合開始から危機感を持たないといけないし、成功するための失敗を恐れてはいけない。これで、あと23試合かな? チームがどうなっていくかは、これからだね」
過去8年続けてNBAファイナルに進出しているレブロンは、レイカーズでの1年目が難しい試練になることを理解した上で移籍を決めた。しかし彼は、なかなか好転しない状況に黙っているわけにはいかなかった。
「ここ何年か、チームは負けることに慣れていたのかもしれない。でも自分は違う。自分は負けることに慣れていない。絶対に慣れることもない。(ホーム)開幕戦でロケッツに負けた時も、ニューオリンズでの59試合目に負けた時も、同じ気持ち。自分は、そういう人間。それが自分だ」
「危機感を持たないといけない。今日は、自分たちで墓穴を掘った。毎試合に危機感を持って臨まないといけない。そういう意識を持ってプレーして、準備しないといけないんだ。試合会場に入る前の時点からね。もっと前の段階からの話だ。この時期は、それが自分の生活で一番重要なことなんだ」
レブロンと同様に優勝経験のあるロンドは、最大の問題にチームディフェンスを挙げている。そして、「もっとお互いのためにプレーしないといけない」と、警鐘を鳴らした。
「選択肢はない。やるか、やらないかのどちらか。もしやれれば、プレーオフに勝ち進める。ただ、その意識を持ってしても、今のままではファーストラウンドの4試合でスウィープ負けを喫するだろうね。チームのスカウティングリポートを信頼して、お互いを受け入れ合って、もっとお互いのためにやらないといけない」
レギュラーシーズン最終戦まで、あと1カ月半あまり。残り全試合に勝つという気持ちを前面に出して戦わなければ、西の競争を勝ち抜くことはできないだろう。今後数試合で変化が見られなければ、プレーオフ進出は遠のくばかりだ。