バスケ日本代表を支える太田敦也、世界へ向けて「チーム一丸で戦うことを誇りに」

2019/02/23
日本代表
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太田敦也

構成=鈴木健一郎 写真=小永吉陽子、野口岳彦

イラン戦では身体を張ったプレーで勝利に貢献

21日のワールドカップ予選イラン戦、バスケットボール日本代表の歴史的勝利に太田敦也は大きな貢献をした。先発した竹内譲次のファウルトラブルを受けて第1クォーターからコートに入ると、劣勢のリバウンド争いで奮闘。いつも通り、身体を張って自分を犠牲にし、チームメートの持ち味を発揮させる泥臭いプレーに徹するとともに、この大一番で新しい武器も出した。ハイポストでボールを受けてのニック・ファジーカスへのアシストが2本。このハイローが立て続けに決まったことでファジーカスが勢い付き、後半の得点ラッシュへと繋がった。

プレータイムは19分。繋ぎの選手としてはかなり長くプレーしたが、それも太田の働きが効いていたから。彼がコートに立っていた時間の得失点差は、馬場雄大と並びチーム最多の『+14』。それでも太田は驕ることなく、いつも通りの謙虚な笑みとともに「多少はやれたかもしれないですけど、自分としては約束事を守れなかった部分が最初のほうに出たので反省です」と語る。

「勝つことを目標にやってきたので、それはうれしかったです。個人的にはちょっとしたことができなくて悔しかった、ということです」

選手としての自分の持ち味を問うと「恥ずかしいスね」とまた笑み。「僕自身、得点能力があったり身体能力があるわけではないので、自分に真面目というか、言われたことをやるところは誰よりも率先してやれている、そこかなと思っています。みんなにやれないことを僕が全部引き受けてやりたいなってくらいに思っているので、そこをどんどん高めたい」

太田敦也

「そんなに疲れはない、もう1試合頑張れる感じ」

太田はこれまでの予選すべてに招集され、プレータイムがない試合が2つあったものの、トータルの出場時間は100分に達した。苦しかった4連敗スタートの後、ニック・ファジーカスが加わり、八村塁の参戦もある中で太田の起用法は変わり続けてきたが、彼がやることは変わらない。また、日本代表への思いにも変化はない。

「国民を代表して、日本を背負って試合に出ることの重みは知っているつもりです。代表としてやるからには結果を出すことが大事だし、それをやることが誇りだと思います」と太田は言う。「試合に出ているメンバーもそうなんですけど、出ていないメンバーも自分のことのように喜びます。出れないからって何もしない、腐ったりというのは一切見られません。本当にチーム一丸となって戦っていることを誇りに思います」

昨夜、ヨルダンが中国に敗れていれば日本のワールドカップ出場が決まっていたが、崖っぷちのヨルダンは中国に勝利。『他力』での出場決定はならなかったが、予選最後のカタール戦に勝てば本大会出場が決まる。「僕自身はそんなに疲れも残っていないですし、もう1試合頑張れる感じです」と語る太田の出番は、またやって来るだろう。