ニック・ファジーカス

文=丸山素行 写真=FIBA.com

「オーストラリアの次に大きな勝利」

日本代表は昨日行われたイランとの一戦に97-89で勝利した。このハイスコアリングゲームを制する大きな原動力となったのが、チームハイとなる26得点を挙げたニック・ファジーカスだ。

デザインされたプレーからのミドルシュートで日本代表の初得点を記録したファジーカスは、その後も難しい態勢から放つシュートを次々と沈めていった。「第4クォーターは何本か外したが、全体的にシュートはよく入った」と言うように、ファジーカスはフィールドゴール成功率62.5%(16本中10本成功)と高確率でシュートを沈めた。

「前半に比江島(慎)のシュートが入り、その流れと勢いを自分が保てればと思った。後半、(竹内)譲次もすごくシュートが良かった」と自身に次ぐ24得点の比江島、17得点の竹内の名前を挙げ、ハイスコアリングゲームとなった試合を振り返った。

試合のカギとなると言われたリバウンドに関しては、オフェンスリバウンドで3-23と大きく差を付けられ、「イランは全員で取りに来ていた。彼らの強みでもあるし、すごくタフな部分ではあった」と話すも、「結果がすべて」と勝利を喜んだ。

「オーストラリア戦の次に大きな勝利。ワールドカップに非常に近づいた勝利だと思う」と言うように、日本は7勝4敗とし、グループ2位に浮上した。

オーストラリアから挙げた大金星からバスケットボール日本代表の躍進が始まった。そのオーストラリア戦から日本代表としてプレーするファジーカスは「もちろん代表になれたことは喜ばしい。世界のステージに立てることは非常に楽しいことだし、この経験、ゲームを楽しんでいる。チームは正しい方向に進めている」と、7連勝のチームを評価した。

日本代表を世界へと導く大黒柱ファジーカス。カタール戦でも大量得点に期待したい。