控えで存在感増すボル・ボルを賞賛「彼はコートに立つ全ての機会で成長している」

現地3日、サンズはキャバリアーズとの上位対決に122-101と快勝。この結果、7位のペリカンズとは同率、8位のキングスとは1ゲーム差の僅差とはいえ、プレーイン・トーナメント回避となるカンファレンス6位につけている。

サンズは、1クォーターだけで4スティールを挙げるなど、激しいプレッシャーのディフェンスでキャバリアーズのシュートミスを誘発。このクォーターで34-20と先制パンチをくらわすと、そのまま主導権を握り続け前半で25点の大量リードを奪う。そして後半に入ってもこの試合で40得点のデビン・ブッカー、32得点のケビン・デュラントを中心にした危なげない試合運びで、リードを維持して楽々と逃げ切った。

サンズといえば3月25日、リーグ下位のスパーズに痛恨の黒星を喫したが、その後はナゲッツ、サンダー、ペリカンズ、今回のキャバリアーズと難敵相手に3勝1敗と、シーズンクライマックスに向けて調子を上げている。

この中で、存在感を増しているのがボル・ボルだ。この試合でも22分出場で15得点6リバウンドの活躍で勝利に大きく貢献した221cmのビッグマンは、加入直後はほとんどプレー タイムがなかった。それがオールスターブレーク以降では、平均7.1得点、4.0リバウンドを記録。ローテーションの一員として徐々に出場機会も増えている。

デュラントは「彼はコートに立つ全ての機会で成長している」とここ数カ月のステップアップを称える。「自分の仕事が何なのか、自身が素晴らしいショットメーカーであることをより理解するようになっている。今のパフォーマンスを積み重ねていくことで、成長を続けていってもらいたい」

一方、非凡な能力を認めているからこそ、デュラントが注文をつけたいのがブラッドリー・ビールだ。シーズン開幕前、デュラント、ブッカーと並び立つビッグ3の一員と期待されて加入したビールは、ここまで平均17.4得点、5.1アシスト、4.2リバウンドを記録。しかし、3月17日のバックス戦を最後に1試合20得点以上はなく、ここ8試合の内、4試合で10得点以下に終わっている。

周りとのバランスを考え自身のシュートアテンプトを抑えているビールに対し、デュラントはもっと我を出して欲しいと感じている。「ブラッドは、エクストラパスを出したり、(味方を生かすために)シュートレーンに入ったり、フリーの選手を見つける面で素晴らしい仕事をしてくれている。ただ、僕たちはもっと彼にはアグレッシブにプレーしてもらいたいんだ」

デュラント、ブッカーに加え、ビールも自身がエースだったウィザーズ時代のようにシュートを放っていくと、オフェンスが3人に偏りすぎてしまう懸念は生まれる。ただ、試合毎の調子によって、臨機応変に対応できる自信がデュラントにはあるかもしれない。ビールがよりアグレッシブになることで、サンズのオフェンスにどんな化学反応が生まれるのか。より破壊力を増すことができれば、ポストシーズンにおいてサンズはより脅威の存在となれる。