ポテンシャルを秘めた学生プレーヤーが続々とデビュー、国内最高のレベルで戦う『特別指定選手』の活躍を追う!

2017/02/09
Bリーグ&国内
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文=丸山素行 写真=B.LEAGUE

SR渋谷の杉浦佑成、栃木の生原秀将が記念すべき初得点

1月の中断期間が明けてのリーグ再開以降、『特別指定選手制度』を活用した選手がBリーグでデビューする機会が増えている。先週末に行われたB1リーグの第19節、若き特別指定選手がどのようなパフォーマンスを見せたのかを振り返る。

まずはサンロッカーズ渋谷の杉浦佑成。代表合宿中のインタビューでは思うようにプレータイムが得られないSR渋谷での現状に「今はちょっと焦り始めています」と語っていた杉浦は、レバンガ北海道との第1戦で7分間出場。第4クォーター途中、7点のビハインドを背負った状況で投入されて、そのまま試合終了までプレーした。

勝負がかかった重要な局面でチャンスを与えられた杉浦は、ミドルジャンパーで記念すべきBリーグ初得点を記録し、終了間際には3ポイントシュートも決めている。積極的にプレーし、結果は出せたものの、ノーマークでもパスをもらえないシーンがあるなど、チーム内での信頼はまだ得られていない様子。第2戦では大学行事のためチームを離れ、試合には出場しなかった。

続いては栃木ブレックスの生原秀将。大阪エヴェッサとの第1戦、第4クォーター後半の5分半をプレーした。6694人と満員となった府民共済SUPERアリーナで迎えたBリーグデビュー戦、72-47とほぼ勝利が決まった状況での登場となったのが幸いしたのか、ドライブからダブルクラッチに行く積極性を発揮。パスワークにもきっちり絡んで視野の広さを見せた。

そして残り2分のところで、中央を切り崩したトミー・ブレントンから右サイドにフリーで待つ生原にプレゼントパスが渡る。このチャンスを逃さず決めた3ポイントシュートが初得点に。試合後は「自分にシュートを打たせてくれるフォーメーションを使って、いっぱいパスをもらった」と語る生原。ブレントンからのアシストは目で合図があったそうだ。ノビノビとプレーしていたように見えるが、「緊張していたが決められてよかった」と初得点を振り返っている。

秋田の中山拓哉は層の薄いガード陣のローテーション入り

シーホース三河では中村太地がアルビレックス新潟BBとの第1戦でデビュー。法政大1年生でまだ19歳の中村だが、第2クォーターと第4クォーターの後半に出場し、8分間のプレータイムを得た。第2クォーターでは36-25と2桁、第4クォーターに至っては82-59と大差が付いた状況で出場。ノーマークで3ポイントシュートを決めた他は、特別オフェンスに絡むことはできなかったが、それでもディフェンスでダブルチームに行ったり、ルーズボールへダイブするなどハッスルプレーを見せ、今後の伸びしろを感じさせる内容だった。

秋田ノーザンハピネッツでは東海大学の中山拓哉が滋賀レイクスターズとの第1戦でデビュー。第1クォーターから小刻みに投入されて約8分間のプレータイムを得て、第1クォーター終盤に初得点を挙げた。リバウンドからのコースト・トゥ・コースト、ディフェンスのバンプなど物怖じせずにプレーしたが、連続ターンオーバーを犯したことはガードとして大きな反省材料。チームも61-84と敗れた。

それでも長谷川誠ヘッドコーチは「今日は初めての試合で、もっともっとできる。ターンオーバーもあったが、次に生かしていけると思う」と期待を寄せる。ガード陣の層が薄いチーム事情もあり、他の選手のように点差が離れた状況で投入されるのではなく、他のベンチメンバーと同様にローテーション起用に組み込まれている。ヘッドコーチの言葉は単なるリップサービスではなく、戦力として期待されているということだ。

福島の水野幹太はデビュー戦で堂々のプレーを披露

次はB2に目を向けて、高校生プレーヤーの活躍を紹介したい。

盛岡南のエースとしてウインターカップを戦った澁田怜音は、岩手ビッグブルズで4試合連続の公式戦出場。先週末の東京エクセレンス戦では第1戦で3分、第2戦で9分のプレータイムを得た。もっとも、ボールを運んでパスを供給しているものの無難にプレーしている印象で、ディフェンスも他の選手よりソフト。どれだけ自分を出していいものか迷っている感が見て取れた。試合を重ねることでよりアグレッシブに、自分の力を出し切る姿勢が出てくることを期待したい。

福島ファイヤーボンズでは水野幹太がデビュー。県立福島南のキャプテンとしてウインターカップに出場、父である水野慎也コーチとの『親子鷹』で話題となった水野は、先週末のアースフレンズ東京Z戦に出場。デビュー戦となった第1戦では18分の出場で11得点、続く第2戦では24分の出場で13得点と大暴れした。

水野のプレーはこれが高校生プレーヤーのデビュー戦とは思えないほど堂々としたもの。手を上げてボールを呼ぶなど積極性を終始見せ、ボールをもらう回数はそれほど多くないものの合わせのプレーもできている。ファウルする場面も自分で判断。まだ2試合に出場しただけだが、チームで3番目のスコアラーであり、戦力の一人と言っていいレベルにある。

今週は代表戦があるためリーグは中断。試合がなくてもチーム練習に集中できるのは、チームへの順応が必要な特別指定選手にとっては大きなプラスだろう。来週末の試合で彼らがどれだけのパフォーマンスを見せてくれるのかが楽しみだ。