ケガを言い訳にする気はなし「『できない』という言葉は僕のボキャブラリーにないよ」

クリッパーズは現地25日、ホームでペイサーズと対戦し116-133で敗れた。クリッパーズは第1クォーターこそ34-29とリードしたが、第2クォーターの最後に逆転を許してハーフタイムを迎え、後半に入っても常にリードを許す展開で押し切られた。連敗を喫したクリッパーズはここ10試合で4勝6敗、西カンファレンス5位と明らかに失速している。7位のマーベリックスとのゲーム差は2となり、プレー・イン・トーナメントにまで落ちる可能性も生まれてきた。

クリッパーズのタロン・ルーヘッドコーチは、チームの状況について「今、私たちはアイデンティティを持っているのかって? そうだね、私たちはソフトだ。これが今のアイデンティと呼べるだろう。私たちはもっと心身ともにタフにならないといけない」と苦言を呈する。

この緩んだチームに喝を入れられる存在として期待したいのが、この試合で左手の骨折から復帰したラッセル・ウェストブルックだ。3月2日以来の出場となったウェストブルックは18分の出場で14得点7アシスト4リバウンドを記録。いつも通りのエナジー満点のプレーで、チームを牽引していた。

手術から1カ月未満という早期復帰を果たしたことで、ウェストブルックは「ケガは完璧に治ったのか、今の状態で何ができて、何ができないのか?」という質問を受けた。それに対して、彼は「『できない』という言葉は僕のボキャブラリーにないよ」と、試合に出る限りは一切の言い訳をしない姿勢を強調する。

そして、立て直しに向けて必要なことを次のように語る。「ピンポイントで何か問題があったというわけではない。僕たちは逆境にチーム一丸となって立ち向かっていかないといけない。今は一人の男、一つのチームとしてどうすべきなのか真価が問われている」

ウェストブルックは「誰かに矛先を向けたり、批判したりしない。それが僕のチームを引っ張っていくやり方だ」と語り、自分たちの実力に自信を見せる。「僕たちは試合に勝つために何をするべきか、どのようにお互いで助け合って接戦を勝っていくのか分かっている。正しい方向に進んでいる時、僕たちを止めることが難しいのはこれまでのプレーが証明している」

今後のクリッパーズには、プレー・イン・トーナメント回避を狙うキングスと1試合、サンズと2試合などタフなスケジュールが待ち構えている。この苦境を乗り越えるためには、カンフル剤としてウェストブルックのコート内外における強烈なリーダーシップが必要だ。