「ファンからの提案」により実現した、ウェイドとノビツキーの球宴特別枠

2019/02/18
NBA&海外
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ドウェイン・ウェイド

写真=Getty Images

特別枠が継続されるかは未定

NBAオールスター2019で目を引いたのは、コミッショナーのアダム・シルバーがドウェイン・ウェイドとダーク・ノビツキーのために設けた『特別枠』だった。

ウェイドは今シーズン限りでの現役引退ということもあって、ファン投票で上位の票数を獲得。メディアと現役選手の投票を合わせた結果スターターに選出されず、リザーブを決めるヘッドコーチ投票でも惜しくも落選したのだが、最後の球宴で彼を見たいと願うファンの声は多かった。ノビツキーに関しては、本人が去就を明言していないため、今シーズンが最後のシーズンになるか定かではないが、マーベリックスのオーナーが「今シーズンで最後だと思う」という旨の発言をするなど、いよいよ引退が近いことは周知の事実だった。

オールスターゲーム前日の会見で、メディアから『スペシャルロスター・アディションズ』を設けた経緯を尋ねられたシルバーは、ファンからのアイディアだったことを明かした。

「実は、今回のアイディアは、あるファンがメールで提案してくれたものだった。コミッショナーである私宛にたくさんのメールが届くのだが、大半は苦情や不満が書かれている。今回のケースは、ファンからのアイディアだった。他のファンからも同様の意見が届いたので、リーグオフィスのスタッフに意見を求めた。そして、マーベリックスオーナーのマーク・キューバン、ヒートのミッキー(オーナー)とニック・アリソン(CEO)にも意見を求めたところ、素晴らしいアイディアという答えが返ってきた。この件に関しては、彼らとしかシェアしていなかった。こうした経緯から生まれたものだった」

そして、来年以降も同様の特別枠を設ける考えがあるかについても聞かれたシルバーは、こう答えている。

「来年以降については考えなかった。ただ、リーグとして、特別な状況に関しては柔軟に対応したい。今回は彼ら2人(ウェイドとノビツキー)と直接話をしたのだが、非常にユニークな機会だと思った。2人はNBA優勝経験者で、長く、素晴らしいキャリアを送り、複数回オールスターに選出された選手たちだ。ドウェイン・ウェイドの場合は、彼自身が今シーズンが最後になると発表していた。ダーク・ノビツキーのケースに関して言うと、コートを辛そうに駆けている姿を見て、おそらく今シーズンが最後になるのだろうと思った。そんな2人の名誉を、ファン投票、コーチ投票でオールスターに選出された選手たちから枠を奪わずに称えられることは、素晴らしい機会になると思った。これが今回の経緯だ」

コミッショナーの発言から察するに、2020年のオールスターでも同様に特別枠が設けられるとは限らない。だが、今回の特別枠が発表された後、ノビツキーと同期で21年目のビンス・カーターの選出を求める声も多く聞かれた。カーターが来シーズンもプレーするかは分からないが、いずれにしても、『ファン・ファースト』の球宴では、今後もコミッショナーの柔軟な対応が見られることを期待したい。