レブロン・ジェームズ

写真=Getty Images

「謝罪できるのは、彼が大人の男だから」

NBAオールスターゲーム前日練習を終えてのメディアセッションに参加したレブロン・ジェームズが、チーム・レブロンの一員となったカイリー・アービングを称えた。

今年に入り、アービングはリーダーとしてセルティックスをまとめる難しさを実感。そんな時、キャバリアーズ時代の自身の言動を振り返り後悔の念に駆られた。こうして、リーダーの重責を担っていたレブロンに対する感謝、謝罪の気持ちを電話で伝えた。

このエピソードは大きな話題となり、後日アービングは「チームを引っ張ることのできる選手は限られている。こういう話をするのに最適な相手がレブロンだと思った。今の自分と同じ状況を経験したのがレブロンであり、まだ若かった自分と一緒にやってくれたんだ。僕は若かった」とメディアの前で語った。

これに対し、オールスターに参加しているレブロンが、メディアの質問に答える形でアービングへの思いを語った。「知り合う前からもそうだし、一緒にやることになった時も、そして今も、カイリーのことは大好きだ。電話の一件については彼の成長を感じた。『自分の行動が間違っていたかもしれない』と考えたり、謝罪できるのは、彼が大人の男だから。この件についてあまり話すつもりはない。メディアの皆さんには関係ないことで、記事にするようなことでもない」

レブロンは過去の行き違いについては多くを語らなかったが、友人としてのカイリーについては言葉を惜しまなかった。「カイリーのことは好きだ。彼のすべてが大好きだと言ってもいい。彼の家族、シューズ、プレーに至るまでね。ウチの子供たちだって彼のシューズとプレーが大好きさ。カイリーとは何もかもが良好だよ」

またレブロンは、盟友であるドウェイン・ウェイドにも触れ、「バスケットボール以上の間柄」と答えた。

「可能な限りの時間を彼と過ごすつもりでいる。彼とこの場所で過ごすすべてが大切なものになる。2003年にシカゴでのドラフトコンバインで出会ってからもう17年近くになる。その時から長い付き合いになると思っていた」

「対戦相手として、チームメートとして、そしてまた対戦相手として。自分たちは、父親同士として助言し合うし、お互いの結婚についても話し合った。子供についても助言し合う仲だよ。バスケットボール以上の間柄さ。今では顔を見合わせれば、お互いが何を考えているかが分かる」

ただ、その関係も永遠には続かない。今シーズン限りでの引退を表明しているウェイドとの最後の共演となることについて、レブロンは複雑な心境を明かした。

「自分が彼をチーム・レブロンの一員に指名できたこと、彼とここで週末を過ごせることに、少しばかりのほろ苦さを感じる。彼にとって今回が最後のオールスターになるのは寂しい。バスケットボール選手としての旅路が終わることも寂しく思う。でも、彼とこれからたくさんの時間を過ごすのは素晴らしい。僕たちは、そういう関係をこれからも続けていく」