ベンドラメ礼生

信条は毎日小さな目標を持ち、ベストな状態で試合に臨むこと

B1通算出場試合は、藤井祐眞に次ぐ歴代2位の430試合(319日現在)。Bリーグが開幕した2016-17シーズンに東海大学からサンロッカーズ渋谷に加入し、そこから8シーズンにわたってコンスタントにプレーし続けるベンドラメ礼生は、いまのBリーグと自身についてこう語っている。

Bリーグ1年目が僕のプロ1年目でした。ともに成長していきたいという中で、どんどんBリーグが大きくなって、間違いなく今季はもっともBリーグが盛り上がっています。その盛り上がりに、自分も置いていかれないようにしたいですね」

キャプテンになって5シーズン目。昨年11月に30歳になった。チームにはジェフ・ギブスという43歳の大ベテランがいるが、自身の年齢については「考えないようにしている」という。

30歳になったら一気に(身体に)くるっていうけれど、何を基準に一気に来るのかも分からないですしね。ネガティブに考えていたらケガも治らないでしょう。プレースタイルを変えていかないといけないのかなって思うことはありますが、僕の中で何も変化はないです」

意識するのは「誰にも負けないように、常にベストな状態で試合に臨むこと」。そして、「昨日よりも成長できるように、小さな目標を毎日持ち続けること」。そんな日々の研鑽があるからこそ、現在も第一線でプレーすることができているのだろう。

ベンドラメ礼生

「気持ちも見せないと、周りもついてこない」

SR渋谷は現在、チャンピオンシップ出場に向けて際どい位置にいる。レギュラーシーズンは残り18試合で、中地区4位。2位のシーホース三河とは4ゲーム差だ。それでも、前節は三河との試合で13点差を逆転して勝利をつかみ取った。後半、激しいディフェンスや3ポイントシュートで逆転への流れを引き寄せたのはベンドラメだった。

「シュートって水物ですからね。常に100%を出し切れるのがディフェンス。アグレッシブさや激しさが伝播し、みんなが一つになったディフェンスを作っていくと、チームの強さが出てくるし、相手にあせりも与えられます。そこでは気持ちも見せないと、周りもついてこないと思うのでね」

三河戦の前は、島根スサノオマジックと宇都宮ブレックスを相手に3連敗を喫したが「ギリギリのところで勝てなかったけど、上位チームに対しての手ごたえはあった」という。前節の勝利がチームの勢いとなり、20日のファイティングイーグルス名古屋戦にも繋がるはず。

「相手はスイッチディフェンスなので、自分たちはミスマッチをどれだけ突けるか。それに外国籍選手にドライブや外から攻めるのが上手な選手がいるので、日本人選手がマッチアップした時にいかにそれを止めることができるかが大事なキーになると思います」

今節の試合会場は、127日に川崎ブレイブサンダースを79-78で破った有明コロシアムだ。ベンドラメは「プロ選手として、観客が多い中で、しかもホームコートで試合ができるのはうれしいこと」と歓迎する。

「爆発的に盛り上がる瞬間が何度もあるし、格闘技みたいな激しい身体のぶつかり合いもある。ハイレベルなBリーグで、臨場感のあるエンターテインメントを肌で感じることができると思います。好きなチームがあれば、小さなテーマパークのような感覚で充実した時間が過ごせる環境になっていると感じます」

目標のCS優勝に向けて、負けられない試合が続く。「小さなテーマパーク」の中で繰り広げられる「臨場感のあるエンターテインメント」。中地区で5位、1ゲーム差のFE名古屋戦は白熱すること必至だ。