アデトクンボ「彼を相手にする試合が好きだったことは一度もない」
現地10日、バックスはクリッパーズとの上位対決に124-117で競り勝った。バックスは直前の2試合でウォリアーズとレイカーズに連敗を喫しており、悪い流れをしっかり断ち切ることができたのは大きい。
エイドリアン・グリフィンからドック・リバースへの指揮官交代によるゴタゴタの影響などもあってか、1月から2月上旬のバックスは、負けが続いてかなり状態が悪かった。しかし、2月下旬から6連勝を記録するなど、その調子は上向きつつある。これに大きな貢献を果たしているのが、2月のトレード期限ぎりぎりで加入したパトリック・ベバリーだ。
35歳のベテランガードは、ここまでバックスの一員として13試合に出場。平均5.5得点、3.3リバウンド、2.0アシストと数字自体は平凡だが、闘志満点のハッスルプレーでチームに欠けていたエナジーを注入し、文字通りスタッツに出ない影響力を発揮している。
ベバリー加入前の6試合でチームは1勝5敗だったのが、彼の加入後に9️勝4️敗をマークしているのは偶然の一致ではない。少なくとも大黒柱ヤニス・アデトクンボはそう感じている。
ベバリーはフィジカルで激しいディフェンスに加え、『口撃』も一級品のトラッシュトーカーで、相手から嫌がられる典型的な選手だ。それは味方にとっては、これ以上ない頼もしい選手であることの裏返しだ。アデトクンボも「彼はろくでなしだけど、自分のチームにいると『やつは、俺のろくでなしだ』となる。言葉遣いがひどくて申し訳ないけど、僕たちは彼とプレーするのが大好きだ」と語る。
アデトクンボは、次のようにベバリーのもたらすポシティブな効果を続ける。
「彼は勝者だ。何年も対戦しているけど、彼を相手にする試合が好きだったことは一度もない。逆に彼が自分のチームにいることで、試合がやりやすくなる。彼は素晴らしいハードワークをし、フロアに飛び込み、スクリーンをセットする。そしてリバウンドを取り、正しいパスを出してくれる。だから彼とプレーするのが好きなんだ」
絶対的エースの賞賛が示すように、早くもベバリーはバックスにフィットしている。これまでプレーオフ通算65試合出場とポストシーズンの経験豊富なベバリーだが、クリッパーズ時代の2021年のカンファレンス決勝が最高で、これまでNBAファイナルへの出場経験はない。
キャリア晩年でつかんだ悲願のタイトルへの絶好のチャンスをものにするため、これからの彼はいつも以上に相手にとって嫌で、味方にとっては最高に頼りがいのあるプレーを続けていくはずだ。