ジミー・バトラー

ザイオン「なぜああなってしまったのか分からない」

ペリカンズvsヒートの第4クォーター開始直後、4選手が退場処分を受ける大乱闘が起きた。ただ、きっかけは些細な出来事だった。

ザイオンのシュートが外れ、リバウンドをジミー・バトラーが奪ったがボールが手に収まらず、ザイオンに奪い返される。シュートに行こうとするザイオンをラブが背後から抱きかかえるようにして止めた。ザイオンはフラストレーションを感じていたものの、ここまでは通常のバスケの範囲内だった。

ただ、ザイオンが背後からつかまれて倒されたことにペリカンズのチームメートがカッとなった。ラブに詰め寄ろうとしたナジ・、マーシャルが、止めに入ろうとしたバトラーの首をつかむ。ここから両者はヒートアップし、両チームの選手たちが揉み合うこととなった。事態は一度収束しかけたが、今度はトーマス・ブライアントがホセ・アルバラードにつかみかかり、再び両チームの衝突へと発展した。

映像を確認した上、レフェリーはヒートのバトラーとブライアント、ペリカンズのマーシャルとアルバラードをダブルテクニカルとし、退場させた。ザイオンは乱闘に巻き込まれないよう避けており、ラブは両チームの選手たちをなだめようとしていた。彼らに処分はなく、発端となったラブのプレーも普通のファウルとして処理された。

ザイオンは「ラブのファウルは一般的なものだ。むしろ僕が倒れてダメージを受けないように支えてくれた」と証言している。「僕は立ち上がって、どこも痛めていないか確認して歩いていた。そこで突然、バトラーがナジに向かって突進していくのが見えたんだ。誤解があったんだと思うけど、なぜああなってしまったのか分からない」

この時点で試合は84-80でヒートがリードしていた。ペリカンズが詰め寄るも、退場となったバトラーに代わりタイラー・ヒーローがオフェンスを引っ張ったヒートはリードを譲らず、106-95で勝利。ヒートの指揮官エリック・スポールストラは「ジミーがいなくなって他の選手がステップアップしてくれた。ジミーのためにも勝つという気迫があった」と終盤の力強いプレーを称えた。

ペリカンズを率いるウィリー・グリーンは、ジャッジが全体的にヒート寄りだったことを指摘しつつも、乱闘については「勝ちたいと思う気持ちの強い2チームが対戦すれば、ああいうことが起こり得る。大したことじゃない」と事を荒立てようとはしなかった。

ただ、ジミー・バトラーは試合後も「あいつは僕の首をつかんだ」とマーシャルの行為に怒りを抱えていた。「次もあいつらには勝つ」とバトラーは言う。「僕らのホームゲームになれば、また違った試合になる。彼らには良いコンディションで来てもらいたい。結果は同じことだけどね」