アドマイティスヘッドコーチ「ディフェンスの強度がもたらした結果」

三遠ネオフェニックスvsアルバルク東京の首位決戦第2ラウンドは、序盤からインテンシティの高いバスケットを展開したA東京が94-72で勝利し、東地区1位のプライドを守った。

A東京は序盤からは昨日の鬱憤を晴らすようにセバスチャン・サイズ、レオナルド・メインデルの連続得点で7-0のランに成功する。三遠は開始1分半でたまらずタイムアウトを請求すると、その後は内外とパスを回してオフェンスのバランスを整え、淺野 ケニーが激しいプレッシャーディフェンスから24秒オーバータイムを奪う気迫を見せるなど喰らいついていった。それでもA東京も内外を上手く使い、3ポイントシュート攻勢で得点を量産し、23-20とわずかに先行した。

第2クォーターに入ると、インサイドを強調した三遠はコティ・クラークのゴール下で逆転するが、その後はターンオーバーが目立ち、流れに乗れなかった。A東京はライアン・ロシターが巧みに仕掛けてリードを奪い返すと、インテンシティの高いディフェンスから三遠のお株を奪うファストブレイクポイントも決め、メインデルの長距離砲も飛び出し、6点リードで前半を終えた。

後半の出だし、ホームの三遠は果敢にアタックした金丸晃輔が連続得点を挙げれば、サーディ・ラベナとの連携からクラークが得点し、7-0のランで逆転に成功。それでもA東京はタイムアウトを取って修正を図ると、安藤周人が3ポイントシュートを射抜き流れを引き寄せる。アルトゥーラス・グダイティスのブロックショットが飛び出すなど、ゾーンディフェンスも機能し、このクォーターだけで12得点を固めた安藤の活躍もあって、リードを13点にまで広げた。

最終クォーターに入っても、A東京の集中力は途切れず、強度の高いディフェンスを披露。その結果、三遠はチープなターンオーバーが目立ち、追い上げのきっかけを失ってしまう。こうして、テーブス海がしっかりゲームをコントロールして三遠ディフェンスを崩し、メインデルやサイズが高確率でフィニッシュし続け、セーフティリードを保って快勝した。

A東京のデイニアス・アドマイティスヘッドコーチは「序盤から出せたエナジーと、ディフェンスの強度がもたらした結果」と勝因について言及しつつ、三遠に対し最大限の敬意を払って試合に臨んだことを明かした。

一方、敗れた三遠の大野篤史ヘッドコーチは「この2試合で学んだことは多く、チャンピオンシップを勝ち進む上で同一カードに2勝しなくてはいけない難しさを経験できたことが良かった」とこの試合を振り返った。

ここまで飛躍的な活躍をし、チームの連勝に貢献してきた大浦颯太は「この2試合は強豪相手にやりあえた2日間でしたが、自分たちが我慢できなかったことが大きな敗因」と言う。クラークはポジティブな敗戦と受け止めるとともに、現在のチームへの自信を深めたようだ。

「この若いチームが経験豊かなアルバルク東京さんと2試合を戦ったことで学べたことはとても良く、ステップアップする機会となった。このチームが今この順位にいることを周りの人は驚いていると思う。でも内部にいる自分たちからすれば当然の結果だ」

初戦の雪辱を果たしたA東京は東地区首位をキープし、三遠はリーグ最高勝率でバイウィークに突入する。