勝負どころを見極め、1点ビハインドの残り約5分から22-14
千葉ジェッツvsレバンガ北海道の第2戦は、終盤までシーソーゲームが続いた。それでも、北海道の小野寺龍太郎ヘッドコーチが「残り5分を切ってからの千葉さんのパフォーマンスは素晴らしかったです。決め切る力だったり、勝負どころの強さなど、数字に表れない部分ですが、チームとしての強みを非常に感じたゲームでした」と語ったように、残り5分間のパフォーマンスで上回った千葉Jが89-82で勝利した。
北海道は第1戦で42得点を奪われた富樫勇樹に対し、ディフェンスに定評のある関野剛平をマッチアップさせた。この起用に応えた関野が富樫を自由にプレーさせないことで千葉Jのオフェンスリズムを狂わせると、寺園脩斗が得点を重ね、開始4分で11-3と先行した。それでも千葉Jはゼイビア・クックスのセカンドチャンスポイントやアグレッシブなアタックで悪い流れを払拭すると、トランジションからジョン・ムーニーがフリースローを獲得し14-13と逆転して第1クォーターを終えた。
その後は原修太やムーニーを中心に得点を重ねた千葉Jが先行する時間が続いたが、北海道も連動したチームバスケからイージーシュートの機会を作り出し、トーマス・ウェルシュやドワイト・ラモスが持ち味を発揮して食らいつく。そして、第3クォーター残り3分強にウェルシュのフリースローで逆転し、そこからリードチェンジを繰り返していった。
そして、1点リードでオフィシャルタイムアウトを迎えた千葉Jが原を投入したところから試合が動く。「残り5分ぐらいまではイーブンだったんですけど、原選手をポイントガードにつけて、向こうのオフェンスの勢いを止めました。寺園や島谷(怜)のポイントガードの勢いが止められなくて相手のオープンシュートになっていましたが、原がそれを止めて、ハーフコートセットになったのは大きかったと思います」。千葉Jのジョン・パトリックがそう試合を振り返ったように、チームプレーの起点となるガードへの圧力を高めたことで、北海道オフェンスを停滞させた。
そして、ここまで3ポイントシュートが6本中1本の成功に留まっていた富樫がプルアップスリーを沈め、ハンドオフフェイクからムーニーがダンクを叩き込んで先行。また、パトリックヘッドコーチが「ミスが2回連続であって、ウィリスのオープンスリー以外は良いディフェンスをやっていた」と言うように、ダラル・ウィリスジュニアに2本連続で長距離砲を沈められたが、原と富樫が連続で3ポイントシュートを成功させて突き放し、試合を決定づけた。
連勝を5に伸ばした千葉Jはムーニーがシーズンハイの25得点に加え11リバウンドを挙げてダブル・ダブルを達成。富樫が20得点、復帰2戦目の原が18得点5アシストで続いた。一方の北海道はチームハイの20得点を記録したウィリスジュニアを含む、先発の4選手が2桁得点を挙げたが、あと一歩届かなかった。