SUNRISE.EXE

『バチェラー』長谷川惠⼀が現役復帰を宣言

山梨県上野原市の3×3チームに関して、1月17日から19日にかけて大きな動きがあった。まずは17日、チーム運営会社『株式会社山梨プロスポーツオフィス』が同市で記者会見を開催し、チーム名を発表した。

『UENOHARA SUNRISE.EXE』(うえのはらサンライズドットエグゼ)

チーム名は市内外の100を超える応募を通じ選定された。会見で登壇した小俣順也代表取締役は「新宿から1時間の距離の上野原市は山梨県で一番東にあり、県内で一番早くに日が昇る。山梨県の光となりたいという思いも込めた」と話した。

この日の会見では、強化担当役員兼チーフテクニカルアドバイザーに就任した長谷川惠⼀も登壇。長谷川は法政大バスケットボール部でインカレ準優勝などのキャリアを有し、3×3プレーヤーとして活躍してきた。またAmazon Primeの看板恋愛リアリティ番組『バチェラー・ジャパン』シーズン5でバチェラー(主人公)を務めたことでも知られる。

会見の場では改めての現役選手復帰宣言も飛び出した。「チーム運営会社の立川光昭会長との縁で話を聞くうちに、小さな町でのこのプロジェクトに関心を持ちました。最初はチームの強化や編成の仕事を、という話でしたが、だんだん自らもプレーしたい気持ちが強くなってきたんです」

今年39歳となる長谷川はプロレベルの3×3から離れて2年となるが「強化担当だから試合に出られるというズルはしたくない」と言う。スポーツトレーナーとしても多くのアスリートを指導してきた経歴を生かしつつ「若い選手には負けない姿を見せていきたい」と意気込みを話した。

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「コンパクトな経営、世界に繋がるチャンスも多い」

その長谷川が『口説かれた』形となったのが、地元上野原市出身の立川会長、小俣代表取締役らが掲げるビジョンだ。

UENOHARA SUNRISE.EXEは、人口2.3万人の小都市でのプロチームの有りようを示す『実験』にも挑む。19日には3×3.EXE PREMIERへの新規加盟も認められ、正式にこれに取り組めることとなった。

運営費は「Jリーグの1/5から1/10規模」(チーム運営会社立川光昭会長)。それでもリーグ内ではトップクラスの予算規模になる。立川会長が続ける。

「コンパクトな経営が可能。そして世界に繋がるチャンスも多い。これが3×3の魅力だと考えています。保有選手数は14名前後で、うち4~5名をプロ契約で考えています。また、既存のプロスポーツチーム運営を圧迫しがちだった移動費の負担も非常に小さい。なぜなら試合時間が10分もしくは21点先制と短いため、集中開催や1日での複数試合を組みやすいからです。これらを生かし、県庁所在地ではないような小さな町にもプロスポーツが存在し、地域での生活を楽しんでいけるという希望に繋げていきます」

上野原市は、東京から中央自動車道、JR中央本線で約1時間。都内の終着駅、高尾駅からわずか3駅だ。都内から行ってもこの地の森林8割の風景は『非日常感満載』。チームは内外のファンを惹きつけることができるだろうか。長谷川は言う。「小さな町で子どもたちがそこに暮らすプロスポーツ選手を見かけるだけでも、大きな影響力があると思うんです。一歩一歩進んでいきたいです」

また、17日の会見にゲストとして登壇した村上信行市長も「全国、また世界へと活躍の場を広げ、上野原市の魅力を世界に発信いただき、地域を盛り上げてくれることを願っております」と言葉を寄せた。

17日のチーム名発表、19日の3×3.EXE PREMIERへの新規加盟正式決定で一気に新チーム始動への動きが加速したUENOHARA SUNRISE.EXE。2月中旬には選手の獲得のためのトライアウトも実施し、よりチームの輪郭を明らかにしていく予定だ。