竹内みや

徹底マークを受けながら18得点14アシストの大活躍

1月8日、Jr.ウインターカップ2023-24の決勝が行われ、女子は京都精華中が相模女子大学中学部に82-61で勝利し、初優勝を飾った。

これまでと同じく京都精華は193cmのオディア・カウェル・リッツ、187cmのンガルラ・ムクナ・リヤの両センターを併用し、2人を常にフレッシュな状態でコートに立たせることでゴール下を支配。2人で計26のオフェンスリバウンドを奪うなど、リバウンド数で68-32と圧倒する。さらに留学生頼みではなく、高山留里那らガード陣が積極的なアタックを仕掛ける盤石の試合運びで頂点に立った。

敗れた相模女子だが、160cmのポイントガードである3年生の竹内みやは18得点14アシスト3スティールと奮闘。切れ味鋭いドライブで何度も相手ディフェンスを切り崩してからのレイアップ、ナイスアシストで会場を沸かせた。今大会の竹内は、オーバータイムの激闘を制した準決勝の北九州市立折尾中戦では34得点6リバウンド5アシストを挙げるなど大会No.1ガードと言える活躍ぶりだった。

これだけのプレーを見せれば当然のように相手からは厳しいマークを受ける。だが、竹内はその中でもエースとして強い覚悟を持ってチームを牽引した。スタッツが示すように手応えはある一方で、チームを勝たせられなかったことへの悔しさを語った。

「『大事なところはみや中心にやっていいよ』と言われていたので、そういう場面では自分で判断してアタックするようにしていました。個の力を出せたり、周りを生かすこともできたと思います。ただ、ドライブし切れなかったり、シュートを決め切れなかったりしたところは悔しいです」

今大会の竹内を見ると、相手ディフェンスを一瞬で抜き去る抜群のスピードが際立っていた。だが、それ以上に印象深かったのはスキルの高さだ。右利きにもかかわらず「最初は本当に左手が下手で、左からのドライブは全然行かなかったです。そこでお父さんとか先生に言われて、練習をたくさんして、左のドライブ、左手でのシュートが打てるようになりました」と、磨きをかけた左手でのレイアップを次々と決めていった。

竹内みや

「レッグスルーからの裏拍子のドライブが得意なので、磨き上げていきたい」

また、左手のレイアップに限らず、竹内はドライブからのシュート、パスなど多彩な動きができるが、それはワンハンドでシュートを打っていることが大きい。元々、相模女子は女子では珍しいワンハンドをチーム全体で取り組んでいるチームだ。田島稔ヘッドコーチはワンハンドがもたらす効果をこのように語る。「ワンハンドの場合、右利きの選手は左足を軸にした斜め向きの形が取れます。斜め向きだから、1対1の局面でいろいろなことができ、ワンハンドはいろいろなスキルに派生していきます」

そして、竹内のプレーはワンハンドでプレーすることで生まれる可能性を証明している。例えば、準決勝のオーバータイムで沈めた決勝弾の3ポイントシュートは、密着マークで、対峙した相手とのスペースがない中、ステップバックして決めており、ワンハンドだからこそ生まれたビッグプレーだった。

また、彼女が警戒されている中でもドライブで何度も突破できたのは、「レッグスルーからの裏拍子(ドリブルでボールが手から離れている時に仕掛けるので、相手がタイミングを取りづらい)のドライブが得意なので、そういうところをもっと磨き上げていきたいと思っています」と明かす、スピードだけではないテクニック、駆け引きのうまさもある。

竹内の次のステージは高校であり、全国に行けば留学生と対峙する機会も増えるなど、ゴール下で待ち構える相手のサイズはより高くなる。だが、スピードとスキルを備えた彼女なら、多彩な動きでその壁も乗り越えていきそうだ。

ちなみに竹内が参考にしている選手は河村勇輝で、「高校生の時から見させてもらっていてスピード、IQ、ディフェンスにシュートの打ち方だったり、いろんなところが参考になります」とずっと見ているという。

今日の彼女のプレーは、河村を彷彿とさせるモノだった。次のウインターカップで、河村のような動きを見せる高校1年生の女子選手がいる、と竹内がスポットライトを浴びることになってもそれは決して驚きではない。それくらいのダイヤの原石としての輝きを彼女は放っていた。