福岡第一

先制パンチに成功し、勝負どころも上回る完全勝利

ウインターカップ男子準決勝、福岡第一vs藤枝明誠の一戦はエースの赤間賢人を自由にさせず、要所でトランジションオフェンスを成功させた福岡第一が攻守で圧倒し、94-65で勝利した。

試合の立ち上がりからシュートタッチが好調な崎濱秀斗の得点で先手を取ると、井手口孝コーチが「想像以上に良かった」と称賛したサーシェッハが連続でブロックショットを見舞い失点を防ぐなど、開始5分で16-6と先制パンチを食らわせた。

一方の藤枝明誠は赤間が森田空翔の好守の前にリズム良くプレーできず、シェッハの存在が気になりフィニッシュが決まらない。また、ボヌロードプリンスチノンソでアドバンテージを取ることができず劣勢が続いたが、小澤朋樹の奮闘もあり、その後は互角に渡り合い前半を24-36で終えた。

その後も拮抗した展開が続いたが、第3クォーター中盤から福岡第一が勝負強さを発揮する。調子を取り戻した赤間や小澤に連続得点を許し、一時6点差まで迫られたが、終始タッチの良かった山口 瑛司や世戸陸翔の得点で押し返す。さらにこの勝負どころでディープスリーを沈めるなど、ギアを上げた崎濱がこのクォーターだけで12得点を固め、得意の速攻を何本も出したことで一気にリードを広げた。

第3クォーター終了時点で点差は19。焦る藤枝明誠に対し、福岡第一は冷静さを失わず、堅守からの速攻や崎濱の個人技で優位性を保ち続けた。残り4分、八田滉仁の得点が決まり、リードを30の大台に乗せて勝利を決定づけた。

決勝は福岡大学大濠との『福岡決戦』となった。それでも、井手口コーチは想定していなかったようで、「福岡第一のバスケをするだけ」と余計に構えずに、普段通りのバスケを心掛けて決勝に臨むという。