ドラフト時の懐疑的な声を払拭「今、僕はNBA最高のフランチャイズで先発を務めている」
現地12月25日、ウォリアーズはアウェーでナゲッツと対戦し、114-120で敗れた。これでウォリアーズは連勝が5でストップし、シーズン15勝15敗となった。ただ、昨シーズンのNBA王者で、今シーズンも好調をキープするナゲッツ相手に終盤までもつれる激闘を演じたのはチーム状態が確実に良くなっていることの証しだ。
ウォリアーズはドレイモンド・グリーンが度重なる試合中の暴力行為により、無期限での出場停止処分を受けた。また、今シーズン終了後にフリーエージェントとなるクレイ・トンプソンとの契約交渉は停滞し、さらに期待の若手であるジョナサン・クミンガも伸び悩んでいるなど、ネガティブな話題が続いていた。
そんな中、ここに来て明るい話題となる新戦力が台頭してきている。今年のドラフト1巡全体19位指名であるブランディン・ポジェムスキーは、13日のクリッパーズ戦から先発に昇格。196cmのガードは、持ち味の3ポイントシュートに加えてアシスト、そしてリバウンドにも積極的に絡むなどハッスルプレーでチームに欠けていたエナジーを注入している。
この日のナゲッツ戦でも34分出場で13得点に加え、チームトップの9リバウンド、6アシスト、5スティールを挙げた。試合に負けたことで当然のように笑顔はなかったが、自身のプレーには手応えを得ていると語った。
「良い感覚でプレーできている。攻守の両方で試合に勝つためにインパクトを与えたい。プレーメイク、リバウンド、スティールなんでもチームが必要としていることをやるだけだ。今夜は、その点に関して良い仕事ができたと思う」
この日はクリスマスゲームという事もあり、いつも以上に多くの人が試合を視聴した。その試合で先発を務め長時間コートに立ったポジェムスキーの知名度も一気に上昇したはずだ。ちなみに前日、彼は自身のSNSで、状況の変化についてこう投稿している。
「2年前、僕は17試合で起用されず、ガベージタイムでプレーしただけだった。1年前、ドラフトの事前予想では名前が上がっていなかった。ドラフト指名された5カ月前、僕は期待外れに終わるという声を聞いた。シーズン開幕時はローテーションから外れていた。今、僕はNBA最高のフランチャイズで先発を務めているんだ」
この発言を捕捉すると、2年前の彼はイリノイ大学の1年生だったがシーズン全体で16試合出場、平均4.3分のプレータイムとだった。サンタクララ大に転校し、エースを担った昨シーズンは32試合に出場し、平均36分のプレータイムで19.9得点、8.8リバウンドと躍進を遂げた。しかし、サンタクララ大の所属するWCCカンファレンスはゴンザガ大、セントメリーズ大以外の評価は高くないことで、いくら活躍しても注目されなかった。それだけにウォリアーズが1巡で指名したことに懐疑的な声も少なくはかった。
だが、ポジェムスキーはこういった自身への否定的な見方を払拭し、今、大きな飛躍を遂げようとしている。グリーンの更生と共に、ウォリアーズがここから上位戦線に割って入っていくためのキーマンとしてポジェムスキーに注目だ。