ここまでデュラント、ブッカー、ビールのビッグスリーが揃って戦えたのは1試合のみ

サンズのブラッドリー・ビールが、右足首の故障によって2週間から3週間の離脱となることがわかった。ビールは現地15日のニックス戦、第1クォーター早々に3ポイントシュートを打った後の着地で、マークについていたドンテ・ディビンチェンゾの足の上に乗ってしまう。その結果、足首を捻って負傷退場した。

今シーズン開幕前、ビールは2012年のプロ入りから在籍していたウィザーズを離れ大型トレードでサンズに加入。悲願のNBAタイトルへ向け、新天地でケビン・デュラント、デビン・ブッカーとの『ビッグスリー』を形成するには申し分のない状況となった。

しかし、背中の故障により開幕8試合目の現地11月8日にシーズンデビューと、いきなり出遅れた。いきなり出遅れた。さらに11月12日のサンダー戦で、再び同じ箇所を痛めて約1カ月の離脱。12月12日のウォリアーズ戦でようやく復帰した矢先の今回の故障となってしまった。この結果ビールはわずか6試合出場のみで、サンズでの2023年を終える見込みとなった。

オールスター3度選出、リーグ屈指のスコアリングガードとして高い評価を得ているビールだが、過去4シーズンで最多出場は2020-21シーズンの60試合出場と近年は故障の多さが目立っていた。サンズ加入後も、この負の流れを断ち切ることができずにいる。

サンズは現在14勝12敗と、前評判に比べると期待を裏切る形で苦戦している。その元凶は故障の多さで、デュラント、ブッカー、ビールのビッグスリー揃い踏みで1試合を通して戦えたのは現地13日のネッツ戦のみと、ベストメンバーで全く戦えていない。いくら傑出した個の力を持っていても、連携力を高めることなくNBAファイナルを勝つのは非現実的だ。

まだシーズンは約3割を終えただけとも言えるが、サンズがビッグスリーを中心にケミストリーを熟成させ、シーズン終盤やポストシーズンを迎えるための時間はかなり少なくなっている。