オールスター出場で注目されるケンバ・ウォーカー、ホーネッツの命運を握るエース

オールスター出場で注目されるケンバ・ウォーカー、ホーネッツの命運を握るエース

2019/02/04 11:00

ケンバ・ウォーカー

文=神高尚 写真=Getty Images

ケンバ中心のオフェンスが当たり前半戦は好調

ホーネッツのケンバ・ウォーカーは、本拠地シャーロットで開催されるオールスターのスターターに選出されました。新ヘッドコーチのジェームス・ボレゴによって変革がもたらされたホーネッツのオフェンスでは、チームとしてパッシングとスペーシングをしながらフィニッシュをケンバに託したことで、開幕から高得点を連発。その活躍でチームも平均110点を超える得点力を武器に結果を出しました。

しかし、疲労が溜まってくる1月になるとケンバのシュートアテンプトと成功率は低下。特に3ポイントシュートの成功率は31%で、平均得点を大きく落としました。ケンバのパフォーマンスに比例するようにチームの平均得点も105点台と苦しむようになりました。開幕から大きな変革を見せ、順調に勝利を重ねてきたホーネッツでしたが、勝率5割周辺から抜け出せず、プレーオフ8番目のスポットを争っています。

2月3日のブルズ戦、前半はその傾向が強く出てしまい、ケンバはフィールドゴール11本中2本の成功に留まります。ケンバの得点力を強調するホーネッツのオフェンスパターンへの対策が進んできたことを感じさせるブルズのディフェンスは、ガードが積極的にプレッシャーを掛け、抜かれても早いヘルプで対応するもので、高さのないケンバはドライブからのフィニッシュに苦しみました。

一方で控えのマリック・モンクと合わせて2人で10アシストと自分たちに寄って来るディフェンスの逆を取るアシストも出し、快調ではないもののしぶとく得点していきました。

そんなホーネッツを大きく上回ったのがブルズのベンチから登場したボビー・ポーティスで、前半17分のプレータイムで28点とチーム全得点の約半分を1人で奪いました。今シーズンのポーティスはベンチスタートながら平均14点、特に改善が目立つ3ポイントシュートでは37%を超える成功率を誇ります。自分よりサイズの小さい相手にはポストアップで押し込み、大きな相手にはストレッチしてアウトサイドから勝負するポーティスはスピードと強さを持つ万能なタイプのビッグマンで、トレードに積極的なブルズの状況からトレード市場で注目されるかもしれません。ケンバを抑えに行きつつ、ポーティスの利点を生かしたブルズが最大15点のリードを奪い圧倒した前半になりました。

ケンバがいてこそ機能するホーネッツのオフェンス

後半になり再びベンチからポーティスが登場するとホーネッツはすかさず手を打ちます。センターをベンチに下げてスモールラインナップを採用し、ポーティスのポストアップに対してダブルチームで対応してシュートチャンスすら与えません。機動力のある選手を並べたことでパスを出された後のローテーションを速めたのが狙いが当たり、パスアウトするも打ち切れないシーンが目立つブルズのオフェンスは停滞していきます。後半のポーティスはフィールドゴール7本打って1本しか決められず、ホーネッツのディフェンスは見事に修正できました。

しかし、ビッグマンがいなくなったことでザック・ラビーンとラウリー・マルッカネンがドライブからインサイドを攻略していき、エースの仕事をして簡単には食い下がりません。特にマルッカネンは後半だけで22点と同じポジションのポーティスに負けない活躍でオフェンスを牽引しました。

ホーネッツのエースも後半になって一気にペースを上げます。スモールラインナップになったことで広くなったインサイドでスキルの高さを披露し、スピードで行くと見せかけて先にディフェンスに身体をぶつけてからシュートに行くドライブによって、バスケット・カウントを奪っていきます。スピードで負けないケンバにスペースを与えるスモールラインナップは攻守に効いていました。

さらにチームメートもケンバの活躍に応えるかのように、キックアウトパスから3ポイントシュートを次々と打っていき、後半だけで11本を成功させ、一気にブルズを引き離しました。インサイドに収縮すれば3ポイントシュートを決められ、アウトサイドを警戒すればケンバにドライブされる。ブルズのディフェンスは解決策を見いだすことが出来ず、後半だけで25点のケンバに粉砕されてしまいました。

終わってみれば37点10アシストと不調だった1月の空気を感じさせなかったケンバ。そしてケンバがいてこそ機能するホーネッツのオフェンス。この試合では前半に15点のビハインドを負いながらケンバが得点を伸ばすと逆に15点のリードを得るなど、エースの活躍に大きく左右されています。

シーズン半ばを過ぎて対策されてきた雰囲気があり、チームとしては次の展開をもたらす武器を用意したいところですが、現状では『ケンバがより輝く方法』を追い求めている状況でもあります。今後のホーネッツがプレーオフ進出争いで前に進むには、ケンバのプレーにさらなるステップアップが求められそうです。

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