福王伶奈

桜花学園らしいかっこいいセンターに。日本代表候補合宿にも招集される192cmの福王伶奈は最終学年を迎えた。バックアップの白石弥桜(2年)とともにゴール下で身体を張る。インターハイは2年連続で京都精華学園、前回大会のウインターカップは東海大学附属福岡と留学生のいるチームに涙をのんでいるだけに「今大会はバシッと抑える」と福王は意気込んだ。田中こころ主将が「チームを支える根っこ」と例えるチームの柱は冬に2年ぶりの花を咲かせるために力を蓄えている。

「落ち込み続けた1年。あと1カ月で急上昇したい」

——白石選手はバスケット・カウント初登場です。自己紹介をお願いします。

白石 広島市立古田中学校出身の2年生です。好きな食べ物は果物で、みかんが大好きです。ポジションはずっとセンターです。桜花学園は本当にトップすぎて入るという発想がなかったぐらいの学校なので、入れて本当にうれしいです。

——広島といえばやっぱりお好み焼きですか。

白石 お好み焼きは麺が入ってないとお好み焼きじゃないですね。

——福王選手。白石選手を紹介してください。

福王 白石さんの長所は、器用で足も速いところ。プレーの幅が広くて、外のジャンプシュートも入るところは尊敬しています。ガッツがすごくあるほうだと思っています。みんなの人気者です。

——この1年間を振り返ってください。

福王 ウインターカップ3回戦で負けて、すごく落ち込みました。最初は負けたことが受け入れられなかったです。時が経つにつれて、本当に負けたんだなって。一番落ち込んだ時にトップリーグが始まって、そこでちょっと浮上しました。だけど、トップリーグでも負けて落ち込んで、ずっと下っていく一方でした。あと1カ月は急上昇できるようにします。

——桜花を支える2人のビッグマン。桜花のインサイドだからこその感情、プライドはありますか。

福王 桜花のセンターと言えば、縦も横もあって力強くゴール下でプレーする。ディフェンスでもゴール下を完璧に守る門番のような存在です。桜花学園のセンターの自分たちが、バシッと抑える必要があります。

白石 私はできていないことが多いし、力もまだ弱いと思っているので、とにかく頑張り続けるしかないです。

福王伶奈

「メンタルは弱いけど、笑うことで強くみせようとしています」

——ウインターカップまでに改善したい課題はありますか。

白石 ゴール下は全部決められるようにすることです。

福王 強くなることです。精神的にも身体的にも強くなって、プレーを良くしていきたいです。

——福王選手は課題のメンタル面が強くなったと思いますが、ご自身ではいかがです か。

福王 今もメンタルは弱いです。 弱いままですが、こうやって笑うことによって少しでも強く見せようとしています。

——白石選手も変化があると思います。

白石 私は性格はそんなに変わっていないんですけど。 こころさんがめっちゃ喋ってくれるから喋るようになりました。会話中、私がいっぱい喋ると、すぐにいっぱい返してくれます。ずっと喋るから疲れて、ちょっと大変なんですけどね(笑)。プレーでは交代した時にチームを盛り上げられるようになってきたと思います。

——福王選手は大黒柱の自負はありますか。朝比奈選手を超えるような柱になりたいとか。

福王 超えようとは思わないです。柱にもいろんな柱があるように、違う柱になりたいです。朝比奈さんはしっかりしていて、「ザ・大黒柱」って感じです。自分は細くてふにゃふにゃしていますが、意外と支えられるという、意外性のある柱を目指します。

ーー田中主将、彼女たちコンビをなんと呼びましょう?

田中 『桜花の根っこ』でいいよね。根っこは細いのがいっぱい集まって、みんなで支えている。主根と側根ってあるじゃないですか。主根になれたらいいと思います。 幹はダブルキャプテン。そして、ウインターカップでみんなで花を咲かせる。