親交のあるノビツキーの去就に影響も?
ペリカンズのアンソニー・デイビスを含む超大型トレードが成立するかどうか、というタイミングで、マーベリックスとニックス間でクリスタプス・ポルジンギスを含む大型トレードが成立した。
マブスはディアンドレ・ジョーダン、ウェスリー・マシューズ、デニス・スミスJr.、将来のドラフト1巡目指名権2枠と交換で、ニックスからポルジンギス、ティム・ハーダウェイJr.、トレイ・バーク、コートニー・リーの獲得を発表。これにより、ルカ・ドンチッチ、ポルジンギスのインターナショナルプレーヤー・デュオが誕生することに。ポルジンギスは、トレード成立後ドンチッチと談笑する動画をTwitterに投稿。早くも欧州のワンダーボーイとのプレーを楽しみにしているようだ。
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— Kristaps Porzingis (@kporzee) 2019年2月1日
マブスが今回の決断に至った理由は、ドンチッチに他ならない。シーズン開幕前の時点では、NBAレベルに即対応できるか不安視されていたが、蓋を開けてみればベテランレベルの老獪なプレーを披露し、数々の最年少記録を更新中。来月末に20歳の誕生日を迎える新鋭と、同じく欧州で名を馳せたポルジンギスにチーム再建を託す決断を下した。ポルジンギスは1年前に左ヒザ前十字靭帯を断裂する重傷を負い、まだ復帰できていない。このまま今シーズンは全休する可能性もあるが、本来の状態に回復すれば、西カンファレンスを代表する超強力デュオが生まれる。
そして、彼らの大先輩であるダーク・ノビツキーの存在も大きいに違いない。ノビツキーは今シーズン終了後に現役を引退する可能性もあるが、ドンチッチとポルジンギスに触発され、あと1年現役を続けるかもしれない。
ポルジンギスは、以前からニックスでの去就が不透明な状態だった。辛辣なニューヨークのファンから支持されていたとはいえ、2017年春、ポルジンギスは、チームエースだったカーメロ・アンソニーに対する球団の不誠実な対応に激怒。当時の球団社長だったフィル・ジャクソンとも折り合いが悪く、2016-17シーズン終了後、シーズン最後のチームミーティングにすら参加せずラトビアに帰国するなど、球団との関係が悪化していた。後にニックスはジャクソンを更迭し、今シーズンからデイビッド・フィズデイルを新ヘッドコーチに招聘。ポルジンギスとの関係も改善されたと見られていた。だが、今回のトレード成立後、ニックス球団社長のスティーブ・ミルズは、リポーターに「我々は正しい決断を下したと感じている。長い目で考えた時に、このチームでのプレーを希望していない選手にマックス契約を提示したくはない」とコメント。この発言は、ポルジンギスに対してのものと考えていいだろう。
ポルジンギスは、今夏マブスから提示される1年のクオリファイングオファーにサインし、2020年のオフにフリーエージェントになる道を選択すると見られている。復帰後に改めて能力の高さを証明できれば、マブスは彼にマックス契約を提示するだろう。
ポルジンギスとドンチッチが揃ってコートに立つのは来シーズンまでお預けになるかもしれないが、マブスが2人を軸とするチームを完成させられれば、西の争いがさらに盛り上がることは間違いない。