ザイオン・ウイリアムソン

「すべては自分たち次第。集中すれば僕らは強い」

現地11月29日、ジョエル・エンビードが体調不良で欠場となったセブンティシクサーズに対し、ペリカンズは終始優位を保って124-114の完勝を収めた。ペリカンズではCJ・マッカラムが復帰。開幕からわずか5試合に出場しただけで肺のアクシデントで戦線離脱していたが、3週間半ぶりの実戦復帰で20得点4リバウンド5アシスト2スティール、コートに立っていた28分間でゲームハイの得失点差+19と素晴らしい働きを見せた。

「しばらく静養した後、ここ2週間でコンディションを整えた。良い感じで戻って来ることができた」とマッカラムは言う。復帰戦でのパフォーマンスとしてはどんな予想よりをも上回る内容だった。「厄介なケガだったけど、またこうして高いレベルのバスケができることに感謝している」

チームリーダーであり、ムードメーカーであり、司令塔でもあるマッカラムの復帰で、チーム全体が勢いを取り戻した。特にその効果を見せたのはザイオン・ウイリアムソンで、フィールドゴール12本中11本、フリースローを12本獲得して11本成功させて、シーズンハイの33得点、さらには8リバウンド6アシスト3スティールを記録。エンビード不在のシクサーズのインサイドを思い切り良く攻めたことで優位を作り出した。

ペリカンズを率いるウィリー・グリーンは「彼がペイントを攻めてくれたのが大きかった」と語る。一方でシクサーズの指揮官ニック・ナースはエンビード不在を言い訳にせず「試合を通じて本来やるべきディフェンスを実行できなかった」と、あくまで自分たちのプレーに問題があったとした。

ザイオンはここ6試合連続で26得点超えと好調。得点が好調なのが好循環を呼び、アシストも6試合連続で5以上を記録している。「僕たちに限界はないよ。いつも言っているけど、すべては自分たち次第。試合の細かいところまで気を配り、集中すれば僕らは強い」とザイオンは言い、試合終盤に点差を1桁まで詰められたことを反省した。「本当に強いチームはああいう場面で相手に期待を持たせない。プレーオフでは20点のリードを詰められるようなことがあってはダメだ。どんな試合でも最後まで気を抜かないこと」

そしてザイオンも、マッカラムがコートに戻って来たことを喜んだ。「復帰できただけでも良いことなのに、素晴らしいプレーを見せてくれた。試合前に何度も『いいね、よく戻って来てくれた』と彼に伝えたよ。CJは加入からずっと頼れるベテランで、ちょっとしたアドバイス一つで試合に大きな影響を与えられる存在なんだ」

ここまで10勝9敗のペリカンズは、ようやく戦力が揃った。まだマッカラムは様子を見ながらプレータイムを伸ばしていく段階だが、遠からずチームのポテンシャルをすべて発揮できるようになるはずだ。