モンティ・ウィリアムズ

マローンHC、ヨキッチが揃って前半で退場のナゲッツに競り負ける

現地11月20日、ピストンズはナゲッツに103-107で競り負けて12連敗。10月28日のブルズ戦を最後に勝利から遠ざかり、2勝13敗で東カンファレンス最下位に沈んでいる。

ブレイク・グリフィン、アンドレ・ドラモンドを中心とし、41勝41敗でプレーオフ進出を果たした2018-19シーズンを最後にピストンズは低迷が続いている。シーズン開幕前には、サンズを強豪に仕立てたモンティ・ウィリアムズを新指揮官に招聘したが、その効果はまだ出ていない。

今のチームはケイド・カニンガム、アイザイア・スチュワート、アサー・トンプソンなど22歳以下の若手が中心となっている。将来を見据えた布陣で、すぐに結果が求められているわけではないが、昨シーズンの17勝65敗など、過去3シーズン連続で勝率が3割以下に終わっており、負け癖を直したい思いはあるはずだ。

この日、ナゲッツは大黒柱のニコラ・ヨキッチとマイケル・マローンヘッドコーチがともに判定に対する過剰な異議によって前半で退場処分を受けた。チームの要となる2人を失ったことで、ピストンズには勝機が生まれたが、接戦で勝ち切る術を熟知している王者と、そうではないチームの差が最後に出てしまった。

フィールドゴール8本中7本成功の17得点を挙げたピストンズのジェイデン・アイビーは「もちろんタフだよ」と失望感を露わにする。「ロッカールームにいるすべての人間が勝ちたいと思っている。選手、コーチ、チーム、ファン、デトロイトの街のみんなが勝ちたいと思っているんだ」

勝利を渇望するピストンズだが、今のチームにはNBAで主力として勝利を積み重ねていたメンバーがいない。現地19日、ラプターズに113-142で大敗した試合後には、負け癖についてどう思うかと、ウィリアムズヘッドコーチに厳しい質問も浴びせられた。「この点について言うことはできない」と答えたウィリアムズだが、一方でこう続ける。「私の仕事は教えることであり、これまで彼らがしばらく持っていた習慣を直す助けをすることだ。過去に何があったのかは言えない。しかし、(これまでの習慣を)見ることがあったら、選手たちを呼んで成長の助けをする」

具体的な言及を避けたが、今のピストンズは根本のチームカルチャーから変える必要があると、指揮官は考えている。この改革を促進するためにも勝利という成功体験を増やしたいが、状況はかなり厳しい。指揮官、選手ともに忍耐力が問われる序盤戦となっている。