「厳しいチャレンジを乗り越えるためには、事業の成長を加速させることが重要」
仙台89ERSは、霞ヶ関キャピタル株式会社が仙台89ERSへ資本参画することで、霞ヶ関キャピタルの子会社になる基本合意書を締結したことを発表した。
霞ヶ関キャピタルは2011年9月に東日本大震災により被災したショッピングセンターの再建を目的に、祖業の地として宮城県仙台市で会社を設立。「その課題を、価値へ。」の経営理念のもと、不動産コンサルティング事業を中心に物流施設やアパートメントホテル等の開発を全国で展開しており、宮城県仙台市においては泉区で3温度帯の物流施設を開発している。
今回の経営体制変更の目的は2026年に誕生する『B.プレミア』への参入と、将来に渡り仙台89ERSが仙台・宮城で継続して発展していくためであり、体制変更の経緯について、クラブは以下のように説明している。
「2026年に誕生するB.プレミアをはじめ、急速に成長するBリーグの中で、事業成長を図ることは急務でした。そのような状況の中、仙台89ERSの『バスケットボールを通じて、豊かな社会づくり・元気な仙台の街づくりに貢献する』という企業理念と、東日本大震災によるチーム解散の危機を乗り越え、B1リーグで闘う姿に共感いただき、霞ヶ関キャピタルと、チームの発展に向けてともに歩んでいくことになりました」
仙台89ERSの代表取締役社長、志村雄彦はこのようにコメントしている。「2005年のクラブ創設以来、ここまでの道のりは決して平坦なものではありませんでした。2011年には東日本大震災で活動休止を余儀なくされ、2017年にはB1リーグへの参入からわずか1年で降格を経験。その後5年間に渡り、B2で長く苦しい時期を過ごすこととなりました。しかしながら、そんな苦境に立たされたクラブを、いつも支え続け、復活への道筋を作り、ともに乗り越えてくださったのが、皆様でした。仙台89ERSに関わるひとりひとりの力・存在は我々クラブの誇りであり、このまちの誇りです。毎試合、熱気溢れるアリーナ空間を作り出してくださる皆様の熱を力に変え、おかげさまで現在チームはB1復帰2年目、険しくも激しい闘いを続けB1日本一へ向け一歩一歩邁進しています」
「そんな中、日本バスケットボール界は大きな変革期を迎え、2026年に誕生するB.プレミアの初年度参入の審査は既にスタートしており、この厳しいチャレンジを乗り越えるためには、事業の成長をこれまでよりも加速させることが重要になります。B.プレミア初年度参入そして、日本一を目指すにあたり、仙台89ERSは、新たな経営体制へと舵を切ることを決断いたしました。霞ヶ関キャピタルがクラブの経営に参画いただき、ともにさらなる事業成長を図ることになりました。2026年に訪れる新しい時代の幕開けに、これまでに見たことのない景色を一緒に見られるように。私たち仙台89ERSは、これからも地域の皆さまとともに、進み続けます」
霞ヶ関キャピタル株式会社、代表取締役社長の河本幸士郎も以下のようにコメントしている。「私たちは、2011年9月に東日本大震災により被災したショッピングセンターの再建をきっかけに、宮城県仙台市で会社を設立しました。この祖業の地である仙台で、この度ナイナーズとのご縁をいただき、このお話がでたときに、『断る理由がないな』と思ったんです。2005年からこれまで、仙台・宮城の皆さんが大切に作り上げてきたナイナーズというクラブが、B.プレミアを目指すにあたって、今こそ“個”の応援の力が大切になってくると思いましたし、私たちもお力になれることがあるのではと思いました。これまで皆さんが培ってきたこのクラブを、少しでもB.プレミアに近づけ仙台・宮城をバスケの力で盛り上げていけたらと思っております」