第一の圧力を跳ね除け、安定した試合運びでライバルに初勝利
ウインターカップ2023の福岡県大会、決勝リーグの最終戦で福岡第一と福岡大学附属大濠が激突した。
206cmの渡邉伶音が3ポイントシュートを沈めた大濠が先手を取る。1年生の榎木璃旺も長距離砲で続き、速攻からフリースロー獲得、合わせからのゴール下とオフェンスが機能し、約2分で10-0と走った。203cmのディアロ・ティディアニにセカンドチャンスポイントを許すが、広瀬孝一が1on1から3点プレーをお返しし、流れを渡さない。
11点ビハインドで迎えた残り3分50秒、第一は5人全員を一気に交代し悪い流れを変えようとするが、自陣でボールを失いワンマン速攻を許すと、ゾーンに変えた大濠のディフェンスを攻略できずに突破口を見い出せなかった。
25-15と大濠がリードして迎えた第2クォーターも流れは変わらない。引き続きゾーンディフェンスが機能し、そこから走る理想的な展開でリードを保つ。ハーフコートオフェンスでも高さを生かし、球際の争いでも競り勝った。ミスから走られる場面が何度もあったが、ハリーバックしイージーシュートを許さずに失点をギリギリのところで防ぐ。こうして、攻守ともに安定したパフォーマンスを見せた大濠が43-29で前半を終えた。
後半に入っても、リバウンド争いで上回った大濠がペースを握る。特に広瀬がインサイドで奮闘したことで流れを渡さず、大崩れしないまま57-44で最終クォーターを迎えた。榎木がステップバックから片足シュートを沈めるなど、大濠の勢いは止まらない。残り6分22秒には前線でパスカットに成功し、数的有利な状況から再び榎木が3ポイントシュートを射抜いた。こうして最後まで第一にチャンスを与えず、安定した試合運びを見せた大濠が79-61で勝利。ここまで8戦全敗だったライバルを破り、苦手意識を払拭した。