2016年のドラフト全体10位指名選手
シーズンMVP候補のヤニス・アデトクンボの活躍もあり、バックスは現在35勝12敗でカンファレンス1位、そしてリーグ1位につけている。だが、2016年のドラフト全体10位で指名された生え抜き選手のソン・メイカーが、退団を希望していると報じられた。
『ESPN』によれば、メイカーは、より大きな役割と出場時間を求め、代理人を通じてトレードの希望を球団に伝えたという。
今シーズンのメイカーはセカンドユニットで起用されているものの、ローテーションから外れることもしばしば。現状はアーサン・イリャソワに次ぐ立ち位置ながら、最近では2年目のDJ・ウィルソンの方が出場機会を与えられている。出場時間こそ減少しているが、メイカーは36分換算でのスタッツで昨シーズンの1試合平均10.4得点、6.5リバウンド、1.3アシストを上回る14.4得点、8.4リバウンド、1.6アシストを記録。にもかかわらず、ウィルソンの方が重用され始めた理由は、3ポイントシュート成功率の差だろう(ウィルソンは45.2%、メイカーは33.3%)。
今シーズンからマイク・ブーデンホルザーが率いるバックスは、昨シーズンと比べて大幅に3ポイントシュート試投数が増加した。昨シーズンの1試合平均24.7本(リーグ25位)が37.9本(同2位)に増えた要因は、アデトクンボの周りをシューターで囲むシステムにある。シュートに秀でるブルック・ロペスとイリャソワらがアウトサイドから点を決めれば決めるほど、アデトクンボの突破力、フィニッシャーとしての力が生きるため、今のシステムでは3ポイントシュートの能力が重要になる。
バックスとしては、メイカーをバックアップとして残しておきたいところ。だが、成長期の3年目に出場機会を得られず、メイカーが苦しむ心情も理解できる。まだ伸びしろの多いメイカー獲得に関心を寄せるチームは多いと見られるため、チームにとってプラスになる見返りを得られるならば、2月7日のトレードデッドラインまでに移籍は成立するだろう。続報を待ちたい。
Thon Maker gives it up and gets it back!#FearTheDeer @NBAonTNT pic.twitter.com/R9NQwApGD0
— NBA (@NBA) 2018年11月9日