ドウェイン・ウェイド

写真=Getty Images

「相応しい選手がオールスターに選ばれるべき」

NBAオールスター2019のファン投票で東カンファレンスのガード部門2位の票数を獲得したドウェイン・ウェイドは、自身に投票してくれたファンに感謝の気持ちを示した。だが、それと同時に、オールスター選考に関して言っておくべき自論も語った。

1月25日のキャバリアーズ戦前のシュート練習後、ウェイドは「もし僕がオールスターを選ぶ立場だったら、自分は選ばない」とコメント。そして「批判をするわけではないけれど」と前置きし、こう続けた。「オールスターに選ばれるのに相応しい選手がオールスターになるべき。多くの選手に、初めてオールスターに選出されるチャンスがある。そういう選手が選ばれるべき。ファンのみんなの愛情には感謝しているよ。僕に投票までしてくれたみんなに感謝している。でもね、オールスターに相応しい選手がいる。僕は、彼らにチャンスを掴んでもらいたい」

両カンファレンスのスターターは決定したため、あとは各チームのヘッドコーチによる投票で決まるリザーブ発表を残すのみ。過去の実績、リーグへの貢献度を考えれば、今シーズン終了後に現役を引退するウェイドが選ばれる可能性は十分にある。ただ、ウェイドが主張するように、これからリーグを背負って立つ選手に票を入れる指揮官もいるだろう。仮に選出されなかったとしても、彼はレギュラーシーズンの試合でファンの期待に応えたいと考えている。

「自分が満足できるパフォーマンスができない、もしくはチームが実力を発揮できない時には、腹が立ったままコートを降りることだってある。楽しもうと思っても、心情的に難しい日だってあるさ。だからこそ僕は、(引退までの)プロセスを楽しみたいと声に出しているんだ。ファンのみんな、対戦相手のチームの選手と楽しめればと言っているんだ。それでも、自分の競争心が勝ってしまって、すぐにロッカールームに戻りたくなる試合もある」

「ボストンでの試合でチームが大差をつけられていた時も、気持ちを切り替えないといけなかった。たくさんのファンが興奮していた姿が目に入ったんだ。僕が理解しないといけなかったのは、もしかしたら、彼らにとって自分のプレーを見る最後のチャンスなのかもしれない、ということだった。僕をサポートしてくれているファンを前にしたら、笑顔を作らないといけない。『自分にとっては最後の試合ではないけれど、彼らにとっては最後の機会かもしれない』と考えないといけない。他にも色々と考えるけれど、どの会場に行っても、どういうアプローチでその日の試合に臨むかを考えないといけない」

今シーズンの残り試合はもちろん、多くのファンは、最後の球宴でウェイドが躍動する姿を見たいと思っているだろう。彼がキャリア13回目のオールスターに選出されるかどうか、ヘッドコーチ投票で選ばれるリザーブは1月31日に発表される。