スティーブン・アダムズ

今年1月に痛めた右膝後十字靭帯が回復せず

グリズリーズのスティーブン・アダムズは右膝の後十字靭帯を手術することになり、NBAキャリア11年目となる今シーズンを全休する。

今年1月のサンズ戦で膝を痛めたアダムズは、当初は1カ月程度で戦線復帰できるはずだったが、ケガが長引いてプレーオフも含めて復帰できず。出場試合数はキャリアで最も少ない42試合に留まった。消耗の激しいセンターで30歳になってはいたが、ケガをするまではキャリアハイの11.5リバウンドを記録し、ジャレン・ジャクソンJr.とのコンビはディフェンスとリバウンドともにリーグ最強クラスの力を誇っていた。

新シーズン開幕に備え、プレシーズンゲームでのアダムズは2試合に先発出場するもプレータイムは短く、直近のプレシーズン2試合は欠場していた。アダムズは手術を選ばずリハビリを続け、コートに立てるまでに回復していたが、それでも万全のコンディションを取り戻すことができずに手術に踏み切ることになった。

グリズリーズは昨シーズン後半に続き、新シーズンもゼイビアー・ティルマンSr.を先発センターとして起用することになる。ティルマンSr.は4年目を迎える24歳。昨シーズンはアダムズ離脱後の29試合で先発を務め、プレーオフも6試合すべてに先発出場している。ティルマンSr.は攻守に精力的なプレーで及第点以上のパフォーマンスができ、さらにサンティ・アルダマもベンチに控えてはいるが、3月にアキレス腱断裂のケガを負ったブランドン・クラークも復帰の目途が立っておらず、フロントコートの層の薄さは否めない。

2シーズン連続で西カンファレンス2位となったグリズリーズはすでに成長期から成熟期へとサイクルが変わっており、トレードないしはフリーエージェントの選手と契約を結ぶことで選手層の問題を改善することになるだろう。

チーム始動に際してアダムズは「またチャンスを得ることができただけで、今の僕には満足だ。努力して自分たちのレベルを保ち、あるいは向上させて、何か意味のあるものを残していれば、また次のチャンスは巡ってくる。そうやってチャンスを繋いでいくのが僕の望みだ」と語っていた。彼はまた次のチャンスを得るだろうが、それはしばらく先のことになる。