宇都宮ブレックス

佐々ヘッドコーチ「勝ちながら反省していけるのが一番良いこと」

宇都宮ブレックスはホームで開催された群馬クレインサンダーズとのBリーグ開幕戦に80-73で勝利し、幸先の良いスタートを切った。

試合はギャビン・エドワーズがアウトサイドシュートを高確率で射抜き、前半だけで10得点を挙げれば、D.J・ニュービルも第2クォーターだけで4得点4アシストを記録し、新戦力が存在感を発揮。鵤誠司と比江島慎が第1クォーターだけで2ファウルを犯すファウルトラブルに見舞われ、第2クォーターには野本建吾に6得点を許すなどインサイドのディフェンスが機能しなかった。それでも、遠藤祐亮が2本の3ポイントシュートを確実に射抜き、前半を7点リードで終えた。

その後、1ポゼッション差に迫られる場面があったものの、集中したディフェンスでタフショットを強いり、ターンオーバーを誘発するなど、要所のパフォーマンスで上回り最後まで逆転を許さなかった宇都宮が押し切った。

佐々宜央ヘッドコーチは「簡単にペイントで点を取られ、ベンティル選手のところで前半にやられ過ぎていた」と振り返ったように、群馬の新外国籍選手であるベン・ベンティルにゲームハイの22得点を許したことを課題に挙げた。それでも、2年連続で開幕戦に敗れていたこともあり、「勝ちながら反省していけるのが一番良いこと」と言い、開幕戦の勝利を素直に喜んだ。

宇都宮デビューとなったエドワーズは「うまくいかない部分はあった」としながらも、10得点4オフェンスリバウンド4アシストと違いを見せた。そして、「ブレックスは中心選手が長い期間プレーしているチームで経験もあるから、これからお互いのことをより理解していくことで、チームケミストリーはもっと良くなる」と手ごたえをつかんでいる。

同じく新戦力のニュービルは両チーム最長となる28分45秒プレー。放った5本の3ポイントシュートはすべて外れ、フィールドゴール成功率は25.0%と低調に終わったが、9得点9リバウンド7アシスト2スティールとオールラウンドな活躍を見せた。そして、ワールドカップでの活躍が記憶に新しい比江島は前半は無得点に終わったが、最終的に後半だけで9得点を記録。2人のスコアラーは決して期待値通りのパフォーマンスではなかったが、脇を固める選手たちの安定した仕事ぶりが勝利を引き寄せたと言える。

だからこそ佐々ヘッドコーチも「正直、慎もD.Jもそこまでだったにもかかわらず勝てるというのが、逆に自信を持っていいのかな」と言い、チーム力の高さを再認識したようだ。