渡邊雄太

写真=Getty Images

チャンスを生かせず、チームはこれで6連敗

1月21日に行なわれたペリカンズ戦に、グリズリーズの2ウェイ契約選手、渡邊雄太が出場した。NBA8試合目の出場をホームのフェデックス・フォーラムで迎えた渡邊は、敗色濃厚な展開で起用されていたこれまでとは異なり、第1クォーター終盤から出場するチャンスを与えられた。

2回目のファウルをコールされたジャマイカル・グリーンに代わって第1クォーター残り2分からコートに入った渡邊は、ニコラ・ミロティッチのマークに付き、同クォーターをまたいで第2クォータ残り9分36秒までプレー。ディフェンスでは綻びを見せずにグリズリーズがリードを守るのに貢献したが、オフェンスでは見せ場がなかった。ジェボン・カーターからのパスを左サイドで受け、ワイドオープンで3ポイントシュートを放ったが、これを外している。

その後は長くベンチを温め、次にコートに立ったのは第4クォーター終盤だった。グリズリーズは前半終了間際に逆転を許すと、後半はずっとペリカンズのペース。85-101と勝負が半ば決した残り1分半、ギャレット・テンプルと交代でコートに入った渡邊は、イバン・ラブからパスを渡され残り23秒にペイント内でターンアラウンドシュートを放ったが、これもリムに嫌われた。

この日はオムリ・カスピが体調不良で欠場した影響もあって、渡邊は序盤から出場機会を得た。1月に入って5試合で起用されているのはケガ人続出の影響もあるが、スタッツに表れない貢献、ハードワークを惜しまない姿勢が指揮官JB・ビッカースタッフから評価されてのものだろう。それでもNBA8試合目にして第1クォーターから起用されたのは大きなチャンスだったが、プレータイムは5分53秒と伸ばせず、無得点に終わっている。

チームはこれで6連敗。今月はまだ1勝しか挙げられておらず、直近13試合で12敗を喫し、西カンファレンス14位に転落した。このまま負けが続けば、今シーズンのポストシーズンをあきらめ、若手に出場機会を与える方針に転換するかもしれない。そうなれば渡邊の出場時間も増える可能性はあるが、それはチームとしての失敗を意味する。また、2ウェイ契約選手のNBA活動上限は45日であり、シーズン中に本契約を勝ち取り次のステップに進むためには、限られたチャンスを生かさなければならない。