妻のユニフォームでダンクコンテストに挑戦した藤髙宗一郎「めっちゃ楽しかった」

2019/01/21
Bリーグ&国内
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藤髙宗一郎

文=鈴木健一郎 写真=野口岳彦

栗原三佳のユニフォーム「マジのやつです」

週末に行われたBリーグオールスターのダンクコンテスト。ここで爪痕を残したのが大阪エヴェッサの藤髙宗一郎だ。リーグ屈指のアスレティック能力を武器に、リーグ戦でもたびたびダンクを決める藤髙だが、『魅せるダンク』の採点制となるダンクコンテストには不利を承知での出場。ここで「僕は大阪人やから何かしないといけない使命感があったので」と『仕込み』を行った。

ダンクコンテストでライバルとなったのはマーキース・カミングス(名古屋D)とギャビン・エドワーズ(千葉)。彼らに勝つために、藤髙は登場するなり手にした包みから『忖度まんじゅう』を取り出して大河正明チェアマンを始めとする審査員に配った。『忖度まんじゅう』はエヴェッサのパートナー企業が作っており、新しい大阪土産として猛烈プッシュ中。オールスターでPR効果は満点だったに違いない。

藤髙の仕込みは2段構えだった。ダンクに入るかと思いきや、おもむろに大阪のユニフォームを脱ぐと、中に着ていたのは『トヨタの24番』。遠目からだとデザインが似ているため「田中大貴?」と観客の頭には「?」が浮かんだが、藤髙が振り返ってアピールする背中のネームは「KURIHARA」。一昨年に結婚した栗原三佳の、トヨタ自動車アンテロープスのものだ。

藤髙は「これはマジの奥さんのやつです」と、レプリカではなく本物であることを明かす。確かにサイズは合っておらずピチピチだ。「ダンクコンテストでユニフォームを着たいと相談して、向こうのチームのフロントに確認を取ってもらって。そしたら『是非使ってください』と言っていただいたので。上だけでなく下のズボンまで貸してもらえました(笑)」

女子日本代表のシューターとしてリオ五輪で爽快な活躍を見せた栗原は、トヨタ自動車では旧姓で、日本代表では藤髙の登録名でプレーしている。彼女が所属するトヨタ自動車アンテロープスはノリの良さが特徴で、公式戦でもベンチメンバーは会場を盛り上げる。Wリーグのオールスターでもトヨタ自動車のメンバーが様々な『仕込み』に全力投球だった。

藤髙も「Wリーグのオールスターで『U.S.A』を踊ったりしていましたよね。ああいうのを見て、僕も何か準備しなきゃと思いました」と、妻のチームにインスパイアされていた。

「つかみはOK」からリバースダンクを決めた藤髙に対し、審査員からは「10」の評価が並ぶ。ただし、こちらも場の流れを理解していた森矢カンナさんが贈賄に怒りの「6」評価で敗退。それでも藤髙のサービス精神はダンクコンテストを大いに盛り上げた。

「素直にめっちゃ楽しかったです。忖度まんじゅうも笑ってもらえましたし。ダンク自体はそんなにレベルの高いものではなかったので、今回は60点ぐらいの出来ですね。また機会があったらチャンレンジしたいし、次は優勝したいです」と藤髙は言う。

藤髙にはダンクコンテストの常連として、仕込みもダンクも年々レベルアップさせて外国籍選手と渡り合い、上回る存在になってもらいたいものだ。今回のダンクコンテストではギャビン・エドワーズが、チームメートの富樫勇樹のアシストを受けて優勝のダンクを決めた。「来年は夫婦での出場を」と願うファンはきっと大いに違いない。