桜木SVCの加入や宇都の電撃復帰などサプライズも多数!
昨シーズンは最終戦までもつれた熾烈な残留争いを勝ち抜いた富山グラウジーズ。今オフは、これまでチームの核となっていたジョシュア・スミスを含め7名が退団し、いわゆる再建モードへ舵を切った。層の薄さを指摘されていたポイントガードにはベテランの伊藤駿を加え、外国籍選手は、強烈なスタッツで残留の立役者となったマイルズ・ヘソンの契約をレンタル契約から本契約に切り替え、平均17得点、3.5アシストのオールラウンダー、ノヴァー・ガドソンとも契約を継続。速攻の先頭を走る機動力も備えるビッグマンのイヴァン・ブバと、フィリピン代表としてワールドカップに出場した23歳のエージェー・エドゥも獲得した。同時にコーチ陣の補強も敢行し、昨シーズン衝撃の現役復帰を果たした桜木ジェイアールのスーパーバイジングコーチ就任は特に大きなサプライズを呼んだ。
さらに、チームの顔としての活躍が期待されたポイントガード喜志永修斗の全治1ヶ月の負傷が発表された2日後、かつて顔を務めた宇都直輝が電撃復帰。漫画のような展開に、公式リリースのポストには6.000を超える『いいね』がついた。千葉ジェッツからレンタル移籍したアジア競技大会日本代表の米山ジャバ偉生、期待のアジア枠のエドゥ、昨シーズンスタッツが倍増した野﨑由之ら若手を、水戸健史や小野龍猛といったベテランが支え、シーズン中の成長に期待した。
インサイドの要を担ったスミスとブライス・ジョンソンの退団により、2ポイント試投割合やフリースロー獲得ポゼッションが下がることが予想され、これまでと違ったオフェンスを展開することが容易に想像できる。課題はディフェンス。リーグワースト3のディフェンシブレーティング(100回攻撃された際の平均失点)に加え、被3ポイント試投割合と被決定率がともにリーグ4位と、アウトサイドによる失点が響いていた。こちらも新しいロスターで戦略の構築が必須になるだろう。
所属選手一覧
『FP(ファンタジーポイント)最多日本人選手』
※FP(ファンタジーポイント)は、選手の活躍度合を計る指標となるポイント。各選手が実際の試合で記録した成績に応じて算出される。
宇都直輝
帰ってきた元フランチャイズプレーヤー。ビッグガードの利点を活かしたペイントでの得点とアシストは未だ健在で、移籍した奈良バンビシャスでは3シーズンぶりの平均2桁得点をマークし、B2得点ランキングにおいて日本人2位、アシストランキングではB2総合10位の座を獲得した。プレータイム自体は23.5分と他のスタートポイントガードよりも短く、プレー効率にも優れている選手だ。
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【注目選手】
エージェー・エドゥ
NCAAディビジョン1のトレド大学でプレーし、富山でプロキャリアをスタートさせる23歳。フィリピン代表として出場したワールドカップの中国戦では、30分出場、5得点、10リバウンド、3アシスト、1ブロックと堂々の活躍を見せた。トレド大においてはポストスコアラーとしての起用が多かったが、ワールドカップではカッティングや味方のピック&ロールに合わせた動きからの得点が多く見られた。インサイドプレーヤーのブバを擁する富山においては、後述の起用方法が採用されるだろう。
マイルズ・ヘソン
香川ファイブアローズからのレンタル移籍で3月に加入し、平均22.9得点、2ポイント決定率50%、3ポイント決定率37%、4.5リバウンド、3.2アシストというスタッツを挙げた残留の立役者。両ウィングと左コーナーからの3ポイントシュートの決定率が高く、リムまわりの決定率も64%と高い。1対1を主体としながら、ピック&ロールのボールハンドラーからのペネトレイト、ミッドレンジショット、プルアップ3ポイントシュートと多彩な攻撃パターンを持ち、ディフェンスの状況に応じてショットを選択しつつアシストもできるオールラウンダー。今シーズンも彼と契約継続できたことは富山ブースターにとって最もうれしいニュースの一つだったのではないだろうか。