今シーズン限りで現役引退の桜井良太に花を添えられるのか
佐古賢一ヘッドコーチの元、期待十分で臨んだ昨シーズンだったが、ディフェンスの脆さを露呈し序盤から黒星が先行。年末からは9連敗も喫し、2月には責任を取る形で佐古ヘッドコーチは退任となった。それまで8勝28敗だったチームを引き継いだ小野寺龍太郎ヘッドコーチ代行は、残り試合を11勝13敗で乗り切り、その手腕を買われ正式に今シーズンのヘッドコーチに就任した。このオフには主力を担った橋本竜馬、ブロック・モータム、ショーン・ロングが退団。これまでオフェンス偏重だったチームに改革をもたらす編成を組んできた。まず目玉となったのは5シーズンぶりに北海道復帰となった関野剛平(サンロッカーズ渋谷から移籍)。エースキラーとして起点潰しができる貴重なプレーヤーだ。さらにB2リバウンド王のトーマス・ウェルシュ(山形ワイヴァンズから移籍)を獲得し、リバウンドとインサイドディフェンスの安定を目指す。最後に北海道で17シーズン目を迎える桜井良太が、今シーズン限りで現役引退を発表している。チーム全員で1つでも多くの勝利をつかみ取り、桜井のラストイヤーに花を添えたい。
昨シーズンはリーグ中位のオフェンス力がありながら、リーグ最下位のディフェンシブレーティングとなってしまった。ディフェンス強化を意識したロスターが見て取れるが、オフェンス面でも変化がありそうだ。また比較的ハイペースでファストブレイクでの得点も多かったが、今シーズンはハーフコートバスケットでワイドオープンを作ることを意識している。これにより昨シーズンまで少なかった3ポイントシュートの試投数が増加すると見込まれる。
所属選手一覧
『FP(ファンタジーポイント)最多日本人選手』
※FP(ファンタジーポイント)は、選手の活躍度合を計る指標となるポイント。各選手が実際の試合で記録した成績に応じて算出される。
寺園脩斗
チームを牽引してきた橋本竜馬が退団となり、コート内外を問わず寺園に対する期待や責任は大きい。昨シーズンは60試合中24試合で先発を務め、平均7.4得点、3.5アシストを記録。同ポジションはルーキーの島谷怜と高橋幸、ベテランの綿貫瞬と揃っているものの、寺園の出場機会は多くなると予想される。
【注目選手】
関野剛平
特別指定選手時代を含め3シーズンを地元北海道でプレーし、その後SR渋谷で天皇杯優勝などを経験し、ひとまわり大きくなって古巣復帰となる。ハードなディフェンスが持ち味で、SR渋谷では相手のエースや起点になる選手へのマッチアップを任されていた。オフェンスでも積極的なドライブで流れを呼び込む。
デモン・ブルックス
2021-22シーズン終盤に負ったケガで昨シーズンは全休。プレシーズンマッチの動きを見る限り、今シーズンは序盤から全開で臨めるだろう。昨シーズン得点源だった外国籍選手が退団となり得点面での期待は大きいが、プレーメークからディフェンスまで高いレベルでこなすオールラウンダーとして力を発揮して欲しい。
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