勝負どころでセレブレーションを披露も「正直そんなにやりたくはないんですが……」

9月16日に行われた川崎ブレイブサンダースと宇都宮ブレックスのプレシーズンマッチは、71-81で宇都宮が勝利した。ワールドカップの活躍が記憶に新しい比江島慎は、ゲームハイの22得点を挙げて勝利に大きく貢献した。

日本代表におけるワールドカップの最終戦からは2週間が経ったものの、9日間におよぶ激闘の余波は未だ残っている。試合後に囲み取材に応じた比江島は「めっちゃ疲れています」と言いつつも「(ワールドカップで)一回仕上がっている状態なので、身体の調子はすごくいいです」とコメントし、「うまくいかない時間帯もしっかりディフェンスで我慢して、最後に川崎さんという力があるチームに勝ち切れたというところは自信にしていいと思います」と試合を総括した。

前述のコメントのとおり、比江島はプレータイムを制限した出場ながらも持ち前の攻撃力をいかんなく発揮。勝負どころで3ポイントシュートを決めた後には、ワールドカップですっかりおなじみになったセレブレーションも披露。「正直、そんなにやりたくはないんですが、やってほしいという空気感が流れているので」と本音を明かしつつも、日本代表のグッズを身にまとったファンも多く訪れた会場を大いに湧かせた。

現役引退を発表したファジーカスについて「彼がいなくなるBリーグは想像できない」

昨シーズンの宇都宮は32勝28敗で終え、チャンピオンシップ出場を逃した。ギャビン・エドワーズ、D.J・ニュービルら5選手を新たに加え、巻き返しを図る。 比江島も「完全にリベンジのシーズンになるし、モチベーションは高い」と、今シーズンへの熱い思いを話した。また、同じハンドラータイプのニュービルとの共存についてはこのように語った。「役割を考えていかないといけない。D.Jがハンドラーのときは自分がシュートを意識しながらプレーしたいです。勝負どころでの仕掛けであったり、リングへアタックする意識は変えないようにしています」

また、日本代表でチームメートとしてプレーし、同日に今シーズン限りでの現役引退を発表した川崎のニック・ファジーカスについて問われると、以下のようにコメントした。「彼が日本バスケットボール界に与えてくれた影響というのは計り知れないと思います。 (2019年の)中国のワールドカップに導いてくれたのは間違いなく彼なので、本当にそこは感謝したいなと。彼がいなくなるBリーグは想像できないというか……。本当、NBAで言ったらレブロン(ジェームズ)みたいな感じだと思うので。まだまだ現役でやれると僕は思っているんですけど、彼が決めた判断であれば、本当に最後のレギュラーシーンの対戦を噛みしめてやっていきたいなと思います」