川崎ブレイブサンダース、アップテンポな打ち合いの末にKBL代表の安養KGCを撃破し『日韓戦』を制す

2017/01/14
Bリーグ&国内
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文=鈴木健一郎 写真=野口岳彦

5457人の観客に後押しされた日韓のクラブ代表が激突!

代々木第一体育館で行われた『EAST ASIA CLUB CHAMPIONSHIP』、川崎ブレイブサンダースと安養KGCが対戦した。

川崎の北卓也ヘッドコーチが「正直、オールスターの前座で人が入らなくて、モチベーションをどう上げようかと思っていたが、こんなにたくさんの人が来てくれて、私が何もしなくても選手たちのモチベーションが上がりました」と試合後の第一声で感謝の気持ちを述べたように、オールジャパン直後、リーグ戦再開を前にした難しいタイミングではあったが、5457人の観客の前で試合開始からアップテンポなバスケットが展開された。

第1クォーターは外国籍選手オン・ザ・コート「1」の安養KGCに対し、「2」の川崎が攻勢に出る。素早いボール回しでズレを作り、インサイドに走り込む選手にパスを送ってイージーシュートの機会を何度も作った。ただ、快調に攻めながらも得点はニック・ファジーカスとライアン・スパングラーのみ。日本人選手は得点どころかシュートさえほとんど打てない偏重ぶり。逆に安養KGCは第1クォーターから6選手が得点、川崎が1本も決められなかった3ポイントシュートを3本決めて逆襲。川崎は22-21とわずか1点のリードで第1クォーターを終える。

第2クォーターになるとオン・ザ・コートが「2」となった安養KGCが一転して優勢に。「ディナイが激しくて、そのプレッシャーに負けてミスをしてしまった」と篠山竜青が振り返る時間帯、キーファー・サイクスのドライブと多彩なシュートを止められずに逆転を許す。37-42とビハインドで迎えたハーフタイムに、北ヘッドコーチは選手たち、特にアタックに行く姿勢を見せられない日本人選手に檄を飛ばした。

「ファジーカスがノーマークであればパスをしていいんだけど、そうじゃないのにボールを預けてしまう。ファジーカスもディフェンスで疲れていて、シュートが短くなっていた。それなのに頼りっぱなしというのは良くない」と北ヘッドコーチは振り返る。まさにオールジャパン決勝での『悪い展開』の再現だったが、そこはBリーグ代表として今日の舞台に立った川崎、同じ失敗は繰り返さなかった。

スパングラーの得点ラッシュに日本人選手も続く

第3クォーター、指揮官の檄で目を覚ました川崎は、アグレッシブな守備を展開しつつ、攻撃に転じてもコート上の選手それぞれが自分の持ち味を発揮する。ケガで欠場した辻直人に代わりスターターに抜擢された晴山ケビンが、ゴール下のレイアップを豪快にブロックされながらも攻める姿勢を失わず、次のチャンスでは3ポイントシュートをしっかりと打ち切って決めた。ケビンにとっては試合を通じて決めた唯一のシュートとなったが、これは同時に47-46と川崎に再びリードをもたらす大きな一発となった。このクォーターには藤井祐眞も2本の3ポイントシュートを決めており、日本人選手の積極性が川崎に試合の流れを呼び込む結果となった。

第4クォーターになっても両チームがアーリーオフェンスを展開し、ハイテンポな打ち合いが続く。残り6分54秒、サイクスが3ポイントシュートを沈めてのバスケット・カウントももぎ取る4点プレーで68-66と点差が2まで縮まり、しかもこのファウルを犯した篠山が個人ファウル4つでベンチに。川崎は再び難しい状況に追い込まれた。

残り6分の時点で安養KGCもチームファウルが5つになる。それでも追う側とあって超アグレッシブなディフェンスを展開。ファジーカスにポストアップのボールが入った瞬間に3人が寄せるトリプルチームで川崎はリズムを狂わされ、キム・ミヌの3ポイントシュートで75-73と再び詰め寄られる。それでも川崎も強気のアーリーオフェンスを継続。ファジーカスが今度はきっちりジャンプショットを沈めて突き放した。

安養KGCが強引に狙う3ポイントシュートを落とし、川崎はこれを拾ってしっかりと得点につなげる。残り1分26秒には藤井がトップ・オブ・ザ・キーから一気のドライブ・レイアップを決めて81-75に。これが決定打となり、最終スコア83-80で川崎が勝利を収めている。

スパングラーとサイクスがゲームハイの28得点を記録。スパングラーは積極的にリングに飛び込み、合わせのパスを受けてレイアップを決め続け、15本中12本と80%のフィールドゴール成功率を叩きだした。また明日のオールスターにも出場するファジーカスが26得点で続いた。

試合後、サイクスは「今回KGCが韓国の代表として選ばれたこと、川崎と試合ができたことがうれしい」と大会の感想を語った。勝った川崎の北ヘッドコーチも「第1回のチャンピオンシップは白熱したゲームになりました。今後これが続いて大会が発展していけばいいと思います」と大会を振り返りつつ、「天皇杯で負けてモチベーションの問題があったが、これをきっかけにリーグ再開に向けて良いテンションになれました」と来たるべきリーグ再開を見据えた。

明日のオールスターを経て、川崎は1月18日、サンロッカーズ渋谷とのホームゲーム(横須賀アリーナ)でリーグ再開を迎える。