追いかける展開が続くも、最終クォーターを33-15で上回る

バスケットボール男子日本代表がワールドカップの順位決定戦でベネズエラ代表と対戦した。

日本の先発は河村勇輝、比江島慎、馬場雄大、渡邊雄太、ジョシュ・ホーキンソンの5人。河村のキックアウトから渡邊が3ポイントシュートを成功させて最高のスタートを切る。その後、比江島や途中出場の富樫勇樹も3ポイントシュートを沈めるが、ゴール付近のシュートが決まらずに得点が伸び悩んだ。また、ドライブを仕掛けるもフィジカルに守られてボールを奪われるシーンが目立ち、ターンオーバーからの失点がかさんで追いかける展開に。2点シュートの成功率が20%と低調に終わり、15-19で第1クォーターを終えた。

日本は富樫と西田優大のダブルガードで第2クォーターをスタートするが、第1クォーターと同様にリングに近いシュートをことごとく外してしまう。さらにフリーの3ポイントシュートを決め切れず、ガード陣がボールを失うなどミスが目立った。開始約3分間で0-8と走られ、12点のビハインドを背負ったところでタイムアウトを要求した。

そして、タイムアウト明けに比江島が3ポイントシュートを沈めてから流れが変わる。河村が高速ドライブから3点プレーを決めると、さらにオールコートプレスからターンオーバーを誘発し、吉井裕鷹のバスケット・カウントに繋げる。さらに速攻も決まり10-0のランで盛り返した。その後、河村が積極的にアタックしオフェンスを牽引すると、残り2分には富永のトランジションスリーも炸裂し3点差に。しかし、直後のオフェンスで軽率なミスから3ポイントシュートを射抜かれてしまう。こうして、勝負どころでのミスが響き背中をとらえ切れない日本は36-41で試合を折り返した。

後半開始直後、渡邊が違いを見せる。自身のブロックショットで失点を防ぐと、すぐさま速攻に走りトランジションスリーを沈める。さらに再びトランジションスリーを決めると、直後のディフェンスではオフェンスファウルを誘発した。渡邊の獅子奮迅の活躍で1点差まで迫ったが、開始約3分で比江島が個人4つ目のファウルを犯し、馬場が負傷してベンチに下がるなど勢いが止まってしまう。シュートが決まらずディフェンスで我慢したいところだったが、完全に崩されて連続で3ポイントシュートを許すと、残り2分45秒にはダンクを食らい、ここまでで最大となる13点のビハインドを背負った。その後、トランジションが機能し、渡邊の得点で締めて53-62で第3クォーターを終えた。

最終クォーター序盤にビハインドは15まで広がったが、比江島のステップバックスリーで息を吹き返す。さらに馬場のパスカットから河村の速攻に繋げるなどディフェンスからリズムを作ると、『ゾーン』に入った比江島が連続得点を挙げ、残り4分半で2点差まで迫った。そして残り1分55秒、速攻から比江島がバスケット・カウントを決めてついに逆転。
これで勢いに乗った日本が押し切り、最終スコア86-77で勝利した。