ホーキンソンのファウルトラブルから機能不全に陥る

バスケットボール男子日本代表がワールドカップの初戦でドイツ代表と対戦した。

日本の先発は富樫勇樹、原修太、馬場雄大、渡邊雄太、ジョシュ・ホーキンソンの5人。いきなり速攻を許した日本だったが、馬場がパスカットからワンマン速攻を決めて初得点を挙げると、渡邊が2本の3ポイントシュートを沈めて食い下がる。それでも、開始約5分にホーキンソンが早くも2つ目のファウルを犯してベンチへ下がると失速。序盤は渡邊のブロックショットで失点を防いでいたが、ダニエル・タイスにオフェンスリバウンドからダンクを許し、モリッツ・ワグナーに押しこまれるなど個の力で打開され、残り約3分半に2桁のビハインドを背負った。ここでタイムアウトを要求し悪い流れを止めたが、反撃するには至らずに11-23で第1クォーターを終えた。

第2クォーターに入ると、馬場が得意のドライブからダンクをかまし、さらに速攻からタフなリバースレイアップを決めて勢いに乗りかけたが、一瞬の隙を突かれてモリッツに3ポイントシュートを許してしまう。さらに残り6分13秒には、ホーキンソンが個人3つ目のファウルを犯してしまったことで、ここから大きく失速してしまう。

1on1で守り切れず失点し、さらにピック&ロールからズレを作られればキックアウトから高確率でアウトサイドシュートを射抜かれた。守りどころを失い、豪快なアリウープも許してしまう。オフェンスではマークをはがせずにボールが外を回るだけとなってしまい、ペイントアタックが脅威にならず、打たされてばかりのシュートに。こうして攻守ともに打開策を見い出せなかった日本は、前半終了時点で31-53と大きく突き放された。

先発メンバーで後半に挑んだ日本はホーキンソンがセカンドチャンスポイントを挙げると、渡邊も速攻に成功。ゾーンディフェンスも機能し6-0のランでリズムをつかんだ。しかし、ここで崩れないのがドイツが強豪たるゆえん。落ち着きを取り戻し、オフェンス優位な状況を作り出しては日本の弱点を確実に突いていった。河村から馬場の連携プレーや渡邊のドライブなど、良いプレーもあったが、22点差のまま最終クォーターを迎えた。

その後もホーキンソンがセカンドチャンスポイントを獲得し、馬場が豪快なダンクをかますなど、必死に食らいついていく日本。それでも、IQの高いフランツ・ワグナーがファウルトラブルのホーキンソンに仕掛け続けるなど、巧みな試合運びでセーフティリードを保った。こうして、最後まで反撃のきっかけをつかめず、最終スコア63-81で敗れた