ジョシュ・ギディー

NBAと比べファウルを吹かない笛を歓迎「僕にとって好きなスタイルだ」

FIBAワールドカップ2023、オーストラリア代表とフィンランド代表による沖縄ラウンドの初戦は、優勝候補の一角であるオーストラリアが98-72で圧勝した。

試合の立ち上がり、オーストラリアは滑りやすいコートにも悩まされてターンオーバーが増えると、フィンランドの巧みな連携によるチームオフェンスに苦しめられてリードを許した。しかし、試合が進むにつれてしっかりとアジャストし前半のうちに逆転。そして、後半は地力の差を見せつけて大差で勝利した。

ゲームハイの25得点を挙げたパティ・ミルズと共に勝利の立役者となったのはジョシュ・ギディーだ。NBA屈指の若手ポイントガードでもある20歳のギディーにとって、今回のワールドカップは自身初のFIBA主要大会。それでも、彼に固さは全くなく、25分の出場で14得点9リバウンド8️アシストと、持ち前の万能性をいかんなく発揮した。

「とても楽しかった。スロースタートだったけど、素晴らしいチームを相手に必要なことをやって、素晴らしい勝利を収めることができたよ」

試合後、このように笑顔を見せたギディーは、自身のプレーへの手応えを語った。「自分としても良いプレーができたと思う。最初のワールドカップで、素晴らしい選手たちと一緒に国を代表してプレーできるのは最高だ。勝利を収めて、良いスタートを切れたよ」

そして、第2クォーター以降に持ち直せた理由にリバウンドを挙げた。「第2クォーターに入ってから課題を解消し、ボールをしっかりとケアできた。そしてディフェンスリバウンドを取ることで、相手のシュートを1本に制限できたよ」

FIBAとNBAではいろいろな違いがあり、すぐにアジャストするのは簡単ではない。ただ、ギディーは「FIBAとNBAではルールが違うし、FIBAの方がスペースは少ないね。ただ、僕たちはたくさん練習し、多くの強化試合をこなしている。それによって違いに慣れている」と自信をのぞかせた。また、自分にとっては有利な点もあると続ける。「審判もNBAに比べるとファウルの笛を吹かない。よりフィジカルなゲームになっているけど、僕にとっては好きなスタイルなんだ」

そして、「(NBAは48分だけど)FIBAは40分ゲームで、最初に突き放すことでリードを維持しやすい。カムバックするのは大変なんだ。スタートから正しいプレーをしないといけない」と語り、スロースタートだったことを課題に挙げた。

今回のオーストラリアの快勝はもちろんサプライズではない。オーストラリアは本当にタフであり、ギディーを止めることが至難の業であることをあらためて実感した一戦となった。