タイリース・ハリバートン

「僕が上手くやるために得点が必要ってわけじゃない」

タイリース・ハリバートンはアメリカ代表とプエルトリコ代表のテストマッチに2番手のポイントガードとして出場し、21分のプレーで7得点4リバウンド12アシストを記録した。ターンオーバーはわずか1。コートに立っていた時間帯の得失点差+24は両チームトップの数字だった。

前日の練習をクリス・ポールとカイル・ラウリーが訪れていた。ハリバートンは特にクリス・ポールと長く話したそうで「僕の仕事はみんなにボールを渡すこと」とあらためて認識したと言う。

ペイサーズでのハリバートンはチームトップの20.7得点を挙げるスコアラーでもあるが、代表チームではパスワークの中心になることで、チームの強みであるタレント力を最大限に引き出そうとしている。

「このチームには点の取れる選手がたくさんいるから、僕が上手くやるために得点が必要ってわけじゃない。ペイサーズでは両方やっているとしてもね」

過去のアメリカ代表ではポイントガードがさほど重視されなかった。タレント力で押し切ることができたために、どの選手も得点力が注目され、その得点力で物事を解決しようとした。だが、今のチームは違う。ジェイレン・ブランソン、ハリバートン、オースティン・リーブスは、パスでチームを動かし、攻守を機能させることを優先している。

「ボールハンドラーは多ければ多いほど良い」とハリバートンは言う。「僕らは誰がボールを持ってもプッシュできるチームだけど、僕とジェイレンがポイントガードをやることで、全員を束ねて一緒にプレーさせられる」

ハリバートンはまた「僕らは普段のシーズンでは35分とか38分とか40分プレーするけど、代表はまた違うからね」とも語る。契約延長を間近に控えるジョシュ・ハートは試合に出なかったが、他の選手はタイムシェアを徹底し、最も長くプレーしたミケル・ブリッジズでも出場時間は23分だった。

ハリバートンも21分では正直物足りないだろうが、それに不満を言うつもりはない。アメリカが誇るタレント力をどう活用すべきか、彼らはすでに理解している。