「彼と一緒にプレーすることで、僕の新たな成長が引き出されればベストだね」
グラント・ウィリアムズは今オフにサイン&トレードでセルティックスからマーベリックスに移籍した。NBAデビューから4年を経て、制限付きフリーエージェントとなったタイミングで4年総額5300万ドル(約76億円)の契約を勝ち取ったことは、彼にとって大きな成功と言える。
その彼はダラスに到着して3日目にして、マーベリックスで最初のファン100人を得た。チームの練習施設を訪れたウィリアムズは、そこで行われていた『マブス・アカデミー・フープ』に参加する約100人の子供たちとバスケを楽しんだ。ウィリアムズは3月に左手の靭帯を痛めており、カンファレンスファイナルまで痛みをこらえながらプレーを続けた後で手術を行い、まだ練習再開は認められていないのだが、子供たちとバスケで遊ぶのは別だった。常に笑顔を絶やさず、それでもプレーでは子供たちを圧倒し、勝負に負けると子供たちに回数を数えさせて罰ゲームの腕立て伏せを行った。
「地域貢献の仕事にはできる限り参加しているし、オフの間に友人や家族にできることはやっておきたいから忙しいけど、バスケットボールキャンプはとにかく好きなんだよね」と彼は言う。
彼がバスケのサマーキャンプに初めて参加したのは8歳の時。「ドリブルも何もできない頃だったけど、良き思い出だ。仲間がいて、新しい友人ができて、NBA選手が来てくれたらすごいけど、別に来なくても素晴らしい時間を過ごすことができる」
彼は自分がサポートする財団のバスケキャンプに先週参加したばかり。その前の週には故郷のシャーロットでも自分の名前を冠したバスケキャンプを開催している。子供たちを楽しませながら自分も楽しむ様子は、何度も何度もキャンプをこなしてきた経験を感じさせる。
ダラスに来て初めてメディアの取材に応じたウィリアムズは「引っ越しからまだ3日だけど、楽しくやっているよ。もうすぐ本格的な練習を再開する予定だから、それも楽しみだ」と笑顔で語る。「みんな僕を歓迎してくれる。ダラスはシャーロットに雰囲気が似ているし、食べ物も、人も文化も好きなんだ。もちろん、一番楽しみなのはルカと一緒にプレーすることだ」
ルカ・ドンチッチとカイリー・アービングの『2枚看板』で新シーズンを戦うマブスにとって、ハードワークでチームを支える『3&D』の新戦力、ウィリアムズへの期待は大きい。彼自身も新たな挑戦を楽しみにしている。「ルカをマークするのは大変だったけど、もうそれはやらなくていい(笑)。僕はルカのプレーが好きだし、ルカの人柄も大好きだ。単なるバスケ選手を超えた存在だと思う。それをこれまで以上に輝かせてほしい。さらに言えば、彼と一緒にプレーすることで、僕の新たな成長が引き出されればベストだね」