モントレズ・ハレル

大不振に終わった昨シーズンからの巻き返しを図るも長期戦線離脱に

セブンティシクサーズはモントレズ・ハレルがワークアウト中に右膝の前十字靭帯と半月板を断裂したと発表した。

2015-16シーズンにロケッツでデビューしたハレルは、クリッパーズでスター選手へと成長。2019-20シーズンにシックスマン賞を受賞し、その後にレイカーズ、ウィザーズ、ホーネッツを渡り歩いて昨夏にシクサーズに加入した。

昨シーズンはジョエル・エンビードに次ぐ2番手のセンターとしてプレー。ドラフトで指名された時にロケッツの球団社長だったダリル・モーリー、そしてロケッツのエースだったジェームズ・ハーデンとの繋がりがあり、クリッパーズ時代にドック・リバースの下でプレーした経験もあるため即戦力として期待されたが、57試合出場でプレータイムは11.9分。5.6得点、2.8リバウンドとスタッツはこれまでの半分ほどに落ち込んだ。

恵まれた体格を生かし、気持ちを前面に押し出すプレーは変わっていない。ハーデンとの息の合ったツーメンゲームも見られた。しかしリバースの求める役割、主にチームディフェンスをこなせないことで信頼を失い、シーズン終盤にはローテーションから外れて、プレーオフでは2試合、わずか7分の出場に留まった。

昨夏に結んだ2年契約の2年目となるプレーヤーオプションを破棄した後、この1年の出来が悪かったにもかかわらずシクサーズとの再契約を結んでいた。

シクサーズのセンターはMVPのエンビードが絶対的な存在で、バックアップにもポール・リード、レイカーズから加入したモー・バンバ、新人のフィリップ・ペトルシェフと層が厚い。それでもハレルの経験は『保険』となるはずだったが、チーム始動を待たずして今シーズン絶望のケガとなってしまった。ハレル個人としてもここ数年はインパクトを残せず、昨シーズンが最低の出来に終わっただけに、リベンジの気持ちは強かったはず。29歳の彼にはまだまだ復活のチャンスがあったはずだが、それは遠いものになってしまった。