「僕は野心的な人物だ」と、チームをけん引する立場への意気込みを語る
現在5シーズン連続で負け越し中のウィザーズは今オフにロスターを刷新。NBA入りから11シーズンに渡って在籍していた生え抜きの看板選手であるブラッドリー・ビールをサンズに、ビールに次ぐエース格のクリスタプス・ポルジンギスをセルティックスにそれぞれトレードで放出した。実力は確かだが、昨シーズンで見ると合計で7600万ドル以上(約109億円)の超高額年俸でサラリーキャップを圧迫した2人が去ったことで、補強に柔軟性が生まれ、チームは新たな時代に突入した。
新生ウィザーズの顔となるのは、4年総額1億200万ドル(約146億円)と言われる契約延長を結んだカイル・クーズマだ。28歳の彼は2021-22シーズンにトレードでレイカーズから加入。昨シーズンは64試合に出場しキャリアハイの平均21.2得点に加え、7.2リバウンド、3.7アシストをマークした。
激動のフリーエージェント戦線によって、新シーズンのウィザーズはクーズマ、ウォリアーズから加入したジョーダン・プールが中心となる。そしてプレーオフ返り咲きにはデニ・アブディヤ、コーリー・キスパート、ダニエル・ギャフォードといった若手の台頭が不可欠だ。
そしてクーズマは、「僕は野心的な人物だ」と語り、リーダーとしての意気込みを示した。「この組織を引っ張っていき、多くの若手選手たちの指南役を務めるのは、僕が得意とすることだと信じている。チームを作り、けん引していくことにワクワクしている。これはキャリアを通してずっと望んできた役割だ。この経験は多くの選手が得られるものではない。このチャレンジをするための準備はできている」
名実ともにウィザーズの大黒柱となったクーズマは、必然的にボールタッチの回数も増えることが予想され、2023-24シーズンにおいて昨シーズンの自己ベストを再び更新することが期待される。同時に本人も強く意識しているように、経験不足な選手たちの成長に寄与することも求められる。チームの新たな顔になれる器の持ち主なのかどうか、新シーズンはクーズマにとってもより真価の問われる1年となる。