[CLOSE UP]タイラー・ストーン(千葉ジェッツ)リバウンドに得点にフル回転「すべてはアグレッシブにいった結果」

2017/01/07
Bリーグ&国内
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文=丸山素行 写真=鈴木栄一

途中出場で流れを引き寄せ、アップセットの立役者に

『オールジャパン2017』準々決勝、千葉ジェッツが栃木ブレックスを破った。千葉はこのところ好調をキープしており、Bリーグではこの2カ月間で13連勝を含む14勝3敗。11月23日の栃木戦にも勝っている。ただ、昨日の勝利は『アップセット』と呼ぶべきだろう。ともに優勝経験はないが、栃木は昨年の準優勝チームであり、田臥勇太やライアン・ロシターを筆頭にリーグを代表するタレントを多数擁している。今大会の推薦順位でも栃木は2位、千葉は7位。経験が問われる一発勝負の舞台では、栃木が優位にあると考えていた人が多かったはずだ。

ところが、蓋を開けてみれば、81-62のスコア以上に内容で上回る千葉の完勝だった。栃木がリードしていたのは立ち上がりのみ。途中出場のタイラー・ストーンが最初の得点で千葉に初めてのリードをもたらすと、第1クォーター後半の4分半で6得点に加え小野龍猛の3ポイントシュートをアシスト。14-5のランで流れを引き寄せ、そのまま栃木を押し切った。

25得点10リバウンド、得点もリバウンドもゲームハイの数字を残したストーンは試合後、「勝てたことがとてもうれしくて、それがすべて」と充実した表情を見せた。「全員が一生懸命ハードにプレーした結果が今日の勝ちにつながったので、これを続けていきたい」

リーグ戦では5回記録しているダブル・ダブルを、強豪相手の一発勝負で出せた。個人のスタッツについては「コーチから求められたことをしっかりやった結果がこの数字」と誇らしげ。「コーチから求められているのはディフェンスの部分、マークマンをしっかり止めて、リバウンドをつかむこと。それを意識してプレーしている」

第1クォーターをオン・ザ・コート「1」で戦う千葉において、ストーンはベンチからコートに入り、チームに新たなエネルギーを注入する役割を担っている。「ベンチから出てくる選手の一つの目標として、アグレッシブにプレーすることがある。それが数字につながっていると思う」

「休める時はしっかり休む」ストーンのお気に入りは渋谷

栃木との試合では、得点とリバウンドだけでなく、アグレッシブにインサイドを攻めることで相手をファウルトラブルに陥れたことも一つの勝因となった。「ファウルはアグレッシブなアタックの結果。1on1で彼らがファウルできなくなって、こちらは気持ちよく攻められた。すべてはアグレッシブにいった結果だよ」

Bリーグがスタートする今シーズン、千葉は外国籍選手を総入れ替えした。帰化選手のマイケル・パーカーはbjリーグとNBLの両方で長くプレーした経験を持つが、ヒルトン・アームストロングとタイラーは日本でプレーするのが初めて。千葉のパフォーマンスが試合を重ねるごとに向上しているのは、彼らがフィットしてきた結果。そして、その向上は今もなお続いている。

もっとも、アームストロングは日本のレフェリーの笛にアジャストする必要があるし、ストーンはプレーに波があるので積極性を保ちつつ安定感を出したいところ。これはすべて千葉にとっての『伸びしろ』だ。

今日は休養日。明日の準決勝ではシーホース三河と対戦する。一発勝負のトーナメントは試合のアプローチが変わってくるが、ストーンにとっての秘訣は「休める時にしっかり休んで、ゲームになったらしっかり集中する。その切り替え」だそうだ。つまり今日は「しっかり休む日」。

彼のリラックス方法は、アメリカにいる彼女と電話したり、テレビを見たりとインドア中心。それでも、外出する時は渋谷でショッピングをするのがお気に入りだそうだ。

203cm104kgの数字以上に『分厚い』体格のストーンは、渋谷でさぞかし目立つだろう。「すごく見られるけど、デカいのは昔からなのでジロジロ見られることには慣れていて気にならないよ」と言うストーン。この活躍が続けば、見られるだけでなくファンから声をかけられる機会も増えるに違いない。