ブロニー・ジェームズ

「院外で心肺停止になった場合、通常の生存確率は10%程度」

現地7月25日、レブロン・ジェームズの長男のブロニー・ジェームズが、今秋からプレーする南カリフォルニア大(USC)の練習中に突然倒れて心肺停止となり、病院に緊急搬送された。

一時はICU(集中治療室)に入るなど、命の危険にさらされたが、USCの医療スタッフやアスレチック部門のスタッフの迅速な対応もあり、一命をとりとめた。ブロニーはすでに退院し自宅療養中で、兄弟の前でピアノを披露する様子をレブロンが自身のSNSでアップしている。

そして、スタンフォード・メディシン・チルドレンズ・ヘルスの心臓電気生理学者で小児不整脈科の責任者であるスコット・セレスナック博士がこの一連の事象について言及した。セレスナック博士は「彼が生き残ったという事実だけでも驚くべきことです」と言い、さらにこう続けた。「院外で心肺停止になった場合、通常の生存確率は約10%程度です。彼は命を脅かす可能性のある非常にまれな出来事に遭遇したという意味で、不運な状況です。しかし、誰かが心肺蘇生を行って命を救い、AEDを装着して連れ帰ってくれたという意味では彼は幸運でした」

セレスナック博士が言うように、現場に居合わせた医療スタッフの迅速な処置があったからこそ、後遺症もなく順調に回復が進んでいるのだろう。今後は心肺停止に陥った原因を究明し、ブロニーが練習に復帰できる体制を整えることになる。セレスナック博士は言う。

「ブロニーがすでにICUを出ているという事実は、彼が急速に回復していることを意味しています。脳の機能が正常であれば、数日以上入院する必要はないはずなので。しかし、プレー復帰に関する大きな問題は、何が原因であるかを我々が発見するかどうかにかかっています」