レブロン・ジェームズ

写真=Getty Images

1勝3敗からの大逆転劇、キャバリアーズの初優勝

12月30日に34歳の誕生日を迎えたレブロン・ジェームズにとっても、その輝かしいキャリアの中で、特別なことを成し遂げられたと感じた瞬間は何度かに限られる。その一つに本人が挙げたのは、2016年のNBAファイナルだった。同年、ウォリアーズを相手に大逆転優勝を果たした瞬間、レブロンは「史上最高の選手になれた」と実感したという。

同年のファイナルは、第4戦を終えてウォリアーズが3勝1敗で王手をかけ、2連覇はほぼ確実と見られていた。しかし、キャブズは第5戦から連勝して3勝3敗に持ち込み、運命の第7戦に93-89で勝利。キャブズの球団史上初優勝が決まった瞬間、レブロンはコートに顔を突っ伏して男泣き。その姿に世界中のファンが感動した。

レブロンは、『ESPN』の『More Than An Athlete』シリーズで、2年半前の優勝について、「自分を史上最高の選手にしてくれたと感じられた瞬間」と、振り返った。

「クリーブランドの優勝を成し遂げて、夢の中にいるような気分だった。52年も勝っていなかった。優勝祝賀会が終わった後、こういう瞬間こそが選手を史上最高にするのだろうと思った。誰もが素晴らしいチームについて語るし、どうやってチームとしてまとまったかを話す。自分たちの逆転優勝を振り返り、特別なことを成し遂げたのだなと思った」

「あの瞬間は、自分のキャリアの中で何度かしかない、特別なことを成し遂げられたと感じた。今のところ、自分がやってきたことを振り返る時間は取れていないけれど、あの瞬間は、間違いないくそういうものだった」

同年のファイナルで、レブロンは平均29.7得点、11.3リバウンド、8.9アシスト、2.6スティール、2.3ブロックを記録し、自身3度目の戴冠、そして3度目のNBAファイナルMVP受賞を果たした。

レブロンは2018年の夏に新たな挑戦を求め、レイカーズに移籍した。34歳になった今も衰え知らずの彼は、名門チームに優勝をもたらすため、日々全力を尽くしている。