ラメロ・ボールは契約延長に合意、2人の『阿吽の呼吸』復活なるか
マイルズ・ブリッジズは2018年のNBAドラフト1巡目12位指名を受けてホーネッツに加わり、4シーズンかけてエースとなった。2021-22シーズンの20.2得点はチーム最多の数字。司令塔のラメロ・ボールとは、目線を一瞬交わすだけで意思疎通のできるコンビネーションが出来上がっており、このコンビを軸にホーネッツは強豪へと駆け上がるはずだった。
ところがブリッジズは昨シーズンに1試合もプレーしていない。家庭内暴力により逮捕され、昨年11月に罪を認めて3年間の保護観察処分となったのだ。NBAは今年4月、彼に30試合の出場停止を科すことを決め、そのうち20試合を昨シーズンで消化済みと見なすと発表している。
ホーネッツは彼に790万ドル(約10億円)のクオリファイングオファーを提示し、彼はそれに合意した。彼にNBAプレーヤーとしての活動を認めるべきではないとの声もあるが、家庭内暴力を受けて彼を起訴した女性(彼の子供たちの母親)はブリッジズに再びプレーするチャンスを与えてほしいと発言している。
かくして彼は、残り10試合の出場停止を消化した後、ホーネッツに戻ってくる。事件が明るみに出る前には、彼は1年2000万ドル(約27億円)前後の複数年契約を結び、ラメロとのコンビでチームを引っ張るはずだった。だが今は、1年のブランクを経てどれだけのパフォーマンスができるか証明しなければいけない立場だ。
彼が表舞台でプレーすることに対する批判の声は止まないだろうし、それは今後何年も続く。ただ、彼は再びチャンスを得た。
ラメロ・ボールは先日、ホーネッツと5年最大2億6000万ドル(約350億円)の契約延長に合意。昨シーズンは右足首を骨折して手術を行ったため36試合の出場に留まったが、新シーズンのトレーニングキャンプ開始には問題なく間に合うと発表されている。
27勝55敗という低迷は繰り返せないホーネッツは、ラメロが司令塔としてチームを引っ張るのはもちろん、ブリッジズが以前と変わらぬプレーを見せ、ラメロとの阿吽の呼吸が健在であれば大きな戦力となると期待している。残るはPJ・ワシントンとの契約延長交渉で、これをまとめれば2015-16シーズン以来のプレーオフ進出はもちろん、その先も期待できる強力なロスターが出来上がる。