ジョン・コリンズ

交換条件としてルディ・ゲイとドラフト2巡指名権を獲得

ホークスとジャズの間でトレードが成立した。ジャズはジョン・コリンズ、ホークスはルディ・ゲイと将来のドラフト2巡指名権を獲得する内容となっている。

25歳のコリンズは2017年ドラフト全体19位指名でホークスに加入すると、2年目のシーズンから先発を担い続けてきた。2019-20シーズンには故障で41試合の出場に留まったものの平均21.6得点、10.1リバウンドをマーク。翌年以降も1試合平均30分出場と主力を務めてきたが、今シーズンは過去5年間では最低の平均13.1得点、6.5リバウンドに終わり、チーム内での序列は低下していた。

一方、ホークスに加入する36歳のゲイは今シーズン56試合に出場し平均14.6分のプレータイムで5.2得点、2.9リバウンドに終わっている。数字だけを見ると、ジャズに大きなプラスとなった今回のトレードだが、コリンズが今後残り3年間で約7800万ドル(約112億円)の契約だったのに対し、ゲイは残り1年の約650万ドル(約9億3,300万円)の契約と、ホークスはサラリーキャップを大きく削減することに成功した。これで来シーズン終了後にフリーエージェントとなるデジャンテ・マレー、オニエカ・オコング、サディック・ベイらと契約延長を交わすためのキャップスペースを作り出せたことは大きな意味がある。

また、このトレードでホークスはリーグ史上最高額となる2530万ドル(約36億3,200万円)のトレードエクセプション(過去のトレードで放出した選手の年俸が獲得した選手の年俸を上回った場合、その差額に10万ドルを加えた金額を選手獲得に使えるルール)も得ており、今後の補強の柔軟性を高められたのはプラスだ。

ジャズにとってはエースであるラウリ・マルカネン、そしてワールドカップのアメリカ代表にも選出されたセンターのウォーカー・ケスラーに次ぐ存在として、実績のあるコリンズの加入はインサイドの層を厚くしてくれる。また、今年のドラフト全体9位で206cmのタイラー・ヘンドリックスを指名しており、ゴール下の強化に成功した。

ここ数年、チームにうまくフィットせず存在感が薄くなっていたコリンズだが、25歳とまだ若い。トレイ・ヤング、マレーとガード陣の個人技を軸としたホークスに比べ、チームオフェンス主体のジャズの方がプレースタイル的に相性は良さそうだ。新天地で巻き返しなるか注目が集まる。