デイミアン・リラード

「誰が一番かなんて、みんなのおしゃべりに過ぎない」

トレイルブレイザーズのエース、デイミアン・リラードが『HoopsHype』の取材に応じた。キャリア11年目の今シーズン、彼はキャリアハイの32.2得点を記録。しかしチームは33勝49敗、2シーズン連続でプレーオフ出場を逃している。

「個人的には今シーズンがキャリア最高の出来だったと思う。得点やアシストのようなスタッツを伸ばすという意味じゃなく、直近の4シーズンで初めてケガなくプレーできたという意味でね。でも、もっと良いシーズンを送ることも可能だと思う」

「NBAには素晴らしいポイントガードがたくさんいるけど、僕が一番安定していると思う。良い選手がいれば、そのマッチアップで勝とうとする。僕が勝てばチームが勝つ確率も上がる。ただ、若いうちは誰が一番かを意識してしまうけど、もうそんなことはない。自分らしく最高の状態で試合に臨み、チームを勝たせることだけを考えているよ。もちろん自分が一番だといいけど、トップレベルのガードであることが分かれば、あとはチームが勝てばいい。誰が一番かなんて、みんなのおしゃべりに過ぎない」

彼はここまでブレイザーズに絶対の忠誠を誓ってきたが、来月には33歳になる。テリー・ストッツ体制が終わり、過渡期が続くブレイザーズを離れ、優勝を狙えるチームに移籍するのではないか、という噂がずっと流れているが、彼は優勝についての心境をこう語る。

「他の人が僕をどう見ているかという話では、『優勝リングを持っているかどうか』はとても重要だろうね。もちろん優勝は最優先事項だ。優勝以外のことを考えてシーズンに臨むことはない。でも、僕は優勝しなくても多くの試合に勝ってきた。優勝できなかったとしても、僕にとってはそれがすべてじゃない。『優勝できなかった』ということに対する僕の評価は、他の人たちの評価と同じじゃないんだ」

「あと4年残っている契約が終わるのが36歳だから、少なくともそこまではプレーする。38歳か39歳まで続けたいかな。今は何とも言えないよ。その時が来たとしても、ずっとやってきたことを手放すのは簡単じゃない」

それでも「5年後の自分を予想してみて」という問いに、彼は笑顔で「ポイントガードとして25得点を取っている自分の姿が見えるよ」と答えた。周囲は残された時間はわずかだと考えているかもしれないが、彼は戦うことに飽いてはいない。

「プレーする限りは良い選手でいたいと思う」とリラードは言う。その先に優勝があれば、彼にとってはベストなのだろう。