カイル・クーズマ

クリスタプス・ポルジンギスも同じくフリーエージェントとなる見込み

ウィザーズのカイル・クーズマはプレーヤーオプションだった1300万ドル(約18億円)の契約最終年を破棄し、フリーエージェントになることを決めた。これで彼は今オフ、自分の好きなチームと契約を結ぶことができる。

クーズマは4月の時点でウィザーズを「僕が成長するために最適な場所」と表現し、契約を延長しての残留に前向きだったが、その後にチームの方針は一変した。フロントが一新され、フランチャイズプレーヤーだったブラッドリー・ビールをサンズに放出し、チーム解体へと舵を切ったのだ。今後数年間はドラフトで新たなチームの軸となる選手を手に入れるためにリーグ下位に沈むことが予想される状況で、伸び盛りのクーズマが残留することにメリットは見いだしづらい。

クーズマはキャリア6年目を終えた27歳。レイカーズでデビューからの4シーズンを過ごし、2021年オフにラッセル・ウェストブルックを中心とするトレードでウィザーズへと移籍した。レイカーズではヤングコアの一員としてファンから愛され、2019-20シーズンの優勝にも貢献したが、彼にとってキャリア3年目のこのシーズンから彼のプレータイムは減っており、ウィザーズ移籍は新たなチャンスとなった。

昨シーズンは17.1得点、今シーズンは21.2得点を記録。ブラッドリー・ビールに次ぐ2番手の攻撃のオプションであり、ビールの欠場が多いことでクーズマがチームを引っ張ることも多く、そういう意味で彼にとっては充実した2シーズンとなった。

4月に彼は自身の去就についてこう語っている。「毎シーズンで成長するのが僕の目標だ。フリーエージェントについてはお金も大事だけど、日々バスケに取り組む中でどうやって最高の自分になれるかを考えて決めたい。みんなを引っ張り、チームを良くする。成功する時に重要なことすべてを意識していきたい」

クーズマにとっては十分なプレータイムがあり、なおかつ上位を目指せるチームで、そして納得のいく契約をオファーできるチームを選ぶことができ、キャリアにおいて重要な選択となる。彼の古巣であるレイカーズにとっては、八村塁と再契約しなかった場合の代替案となりそうだ。キャバリアーズやスパーズも移籍先として浮上している。クーズマ自身が何を優先するかによるが、2000万ドル(約27億円)の3年ないしは4年という大きな契約を勝ち取る可能性が高い。

クーズマと同じく来シーズンの契約最終年がプレーヤーオプションとなっているクリスタプス・ポルジンギスも、これを破棄してフリーエージェントとなる見込み。キャリア7年目を終えた27歳の彼も、ウィザーズでキャリア最高のシーズンを終えたところで、フリーエージェント市場で注目を集めそうだ。