グリーンの引き留めに強い意思「勝つためには彼がいなければならない」
ウォリアーズの新しいGMに就任したマイク・ダンリービーJr.が就任会見を行った。42歳のダンリービーは大学時代、名門デューク大の中心選手として活躍し、大学2年時にはNCAAトーナメントの優勝に貢献した。そして3年生のシーズン終了後にアーリーエントリーすると、2002年にドラフト全体3位でウォリアーズから指名された。
ウォリアーズでは2年目から主力選手となり、2006-07年シーズン途中にトレードでペイサーズに移籍するまで4シーズン半に渡って在籍。ウォリアーズでは通算356試合に出場し平均10.6得点、4.7リバウンド、2.5アシストを記録した。また、キャリア全体では計6チームを渡り歩き、2016-17シーズン終了後に引退するまで、通算986試合に出場し平均11.2得点、4.3リバウンド、2.2アシストを挙げた。
引退後、ダンリービーJr.はすぐにウォリアーズのスタッフとして加入し、ここ数年はバスケットボール部門の副代表を務めていた。今オフ、ウォリアーズは長年に渡ってチームの編成を担っていたバスケットボール部門代表のボブ・マイヤーズが退任し、後任に大きな注目が集まったが、ダンリービーの内部昇格となった。
ウォリアーズのCEO兼オーナーであるジョー・レイコブは「誰か他の人と面談はしていない。私たちは外部の人材を求めなかった」と明かした。「私たちは継続性を信じている。そして今、組織をよく動かせていると信じている。マイクはチーム内部のすべての人たちと素晴らしい関係を築いている」
GMとしてダンリービーJr.が最初に取り掛かる重要事項は、今オフにフリーエージェントとなるドレイモンド・グリーンの引き留めだ。ダンリービーJr.は「私たちは本当にドレイモンドに戻ってきてほしい。最高のレベルの戦いに勝つためには、彼がいなければならないと感じている」と語り、グリーンとの再契約に強い意志を示している。だが、1年後にはクレイ・トンプソンがフリーエージェントとなる中、グリーンが求める金額を支払うことができる財政的な余裕があるかは不透明だ。また、今シーズン開幕前に4年の大型契約を結んだものの、プレーオフで大きく期待を裏切ったジョーダン・プールについても放出する意思はないと強調する。
現在、ウォリアーズはステフィン・カリーを中心にコアメンバーの高齢化が進んでいる。さらに新しい労使協定によってサラリーキャップ超過による罰則がより厳しくなっている中、さすがにウォリアーズが王朝を維持するのは難しいという見方が大半だ。しかし、ダンリービーは次のように意欲を見せる。「ロスターの高齢化、新しい労使協定によるいくつかの制限など私たちの道に待ち構えるすべてのチャレンジに対し、多くのことができると思っている。私たちはこれらの課題について認識しており、それを乗り越えられる良い状況にいると考えている。何故なら我々には資金を出す意思のある競争力を持ったオーナーがいる。そして、我々は良いシナジーを生み出し、適切な過程を経て健全な意思決定ができる結びつきの強いグループなんだ」
リーグ屈指の敏腕だったマイヤーズの後任としてダンリービーJr.がどんな舵取りを見せるのか。まずはグリーンとの交渉の行方に大きな注目が集まる。